2018年11月5日月曜日

秋休み企業訪問研修2018生徒レポート_10. マンダム

テーマ:職場におけるダイバーシティ尊重(多文化・障害・ジェンダー)

【参加生徒から】
今回お話を聞かせていただいたマンダム様では積極的な勉強会などが行われていて、社員の方々が日頃からグローバルな課題を意識しながらお仕事をされているのが伝わりました。企業が課題について学べる機会を提供しているという環境は素晴らしいと思い、私も将来働く上で大切にしたい部分だと思いました。▶︎他にも、マンダム様はCSR活動を行う上でとても幅広い関係者の方々の意見を取り入れていて、海外事業では対話を大切に英語ではなく現地語で会社を運営しているのは驚きました。宗教など海外ならではの習慣や価値観の違いについてリアルな話を聞けてとても充実した時間でした。
今回の企業訪問で、多様性について深く学ぶことができました。マンダムさんはインドネシアにも会社を展開していると知りました。イスラム教には断食月があり、断食は一日中何も食べないのではなく、日が昇ってから沈むまでの間と知りました。その中でイスラム教徒の方と仕事をされるときに断食月の際は、お昼休憩の時間を短くし、その分早く家に帰って休めるように配慮されていると聞きました。このような工夫、多様性を尊重することが、これからグローバル化が広がっていく社会で重要だと感じました。▶︎お忙しい中このような貴重な機会を作っていただきありがとうございました。
今回の企業訪問でたくさん学ぶことができました。▶︎私は薬学に興味があり、その中でも化粧品の研究や製造が特に気になっていたので、今回の企業訪問でマンダムを選びました。自分の目で化粧品会社を見てみたかったのですが、研究などに関してはあまり見れなくて残念でした。▶︎そのかわり、私は今まで人権とか宗教とか形のないものにはなかなかピンと来ることがなかったのですが、今回西山さんの体験談を色々聞かせてもらって、世界って本当に広くて、私たちはほんの少し一部の世界しか見てなくて、それも自分たち中心でしか世界を見てこなかったということを改めて認識して衝撃を受けました。私は海外で生活したことがあって、それなりにわかっていたのだと勝手に思っていたのですが、今回の講習で自分がどれだけ甘かったのかを改めて感じました。例えば、差別としてタブーとされるCMは本当にわからないものがいくつあって、答えを言われたら「なるほど」ってなりましたが、自分でそれを気づけないのはやはり日本の視点から物事を見ていて、世界の視点を知らないからなのです。もっともっと自分の世界を広げていきたいと思いました。▶︎また、自分が気になっていた海外の商品と国内版との違いも実際に見ることができ、確かな違いを感じました。それも世界の視点から物を考え、作ってるのだなと感心しました。そこからも世界の広さを感じました。
私は企業訪問研修で、私とは異なった立場、考え方の方から、様々なことを聞き、知ることができました。日本でしか暮らしたことのない一人として、伺ったインドネシアの環境はとても良いものだと思いました。多様性に寛容だということは素晴らしいと思います。「長い時間軸」で物事を見るということは、私が常々勧められている「永遠の観点から物事を考える」ということに共通しており、やはり先まで見据えての決断は大切なのだと感じました。
今日はたくさんのことを学べて本当によかったです。その中でも特に印象に残ったのは、広告の話です。黒人や白人の問題、LGBTなどの人権の問題など、現在世界には様々な問題があって、広告を使う側もよく注意しないといけない時代です。そしてそこには、企業側の「価値観の違い、多様性を認める」というメッセージが含まれているというのに感銘を受けました。確かに、肌や髪の色、宗教、価値観の違いだけで人を判断し、取る態度を変えたりするのはよくないことだと思います。それを、広告という形で世の中に届けることができるのは、凄いと思ったし、広告の重要性も改めて気付くことができました。今私に出来ることは限られてるし少ないと思うけど、いつかそういった偏見などがない社会になればいいなと思いました。
探究の研究に役立つと思い参加しましたが、自分の研究している分野以外にもたくさん面白いお話を聞くことができて、とても有意義な研修でした。お話の中でも「日本人はそう感じにくいけど、他国から見たら日本もマイノリティなんだよ」という言葉が心に残りました。たくさん質問もできて、良かったです。
最初にマンダムの歴史、具体的にどこでどのように商品を展開しているのかなど詳しく説明していただいて、とても分かりやすかった。そして、私が広告とグローバリゼーションについて探求しているということで、コスメの広告での人権問題など具体的な例をあげて疑問に答えていただいて、とても参考になった。
私はマンダムさんにて雇用やCSRについて沢山学ばせていただきました。▶︎一つ目は企業が雇用するにあたりさまざまなことに対して配慮しなければならないことがあるということです。私は配慮しなければならないことが沢山あるのはわかっていたのですが、実際の量に驚きました。わたしは一つの問題に対して被害者が出ないようにすればいいと思っていたのですが実際はそうではなく、その人と働いている人や家族また世間や国に対してまで配慮しなければならないと知り、人を雇用するのとともに、会社を経営したり物を売ることには様々な責任が付いてくることを知ることができました。▶︎二つ目はCSRについてです。CSR推進室の室長さんご自身がインドネシアにて働いておられた時に体験なされたことをお話ししてくださいました。インドネシアはさまざまな宗教が存在していて認められている国だということはしっていたのですが、まさかそれぞれの宗教のお祝い事などに合わせて国や会社が配慮しているとはおもいもしませんでした。室長さんのお話の中で特に印象にのこっているのがイスラム教の断食月に合わせて会社の始業時間と終業時間が変わったり、イスラム教でない人もみんなで食事を食べに行くことなどです。また子どもがいる家庭の人に対しては少し遅れてきても子どもの世話が理由の場合は大丈夫という点です。日本は仏教を信じている人もしくはとくに気にしていないという人が多いからなのかもしれませんが、日本の会社でインドネシアの企業のように配慮がなされているということは滅多に聞いたことがありません。しかし最近はグローバル化が重視されていることもありこのような対応を取り入れていかなければならないと思いました。▶︎マンダムの皆さん私たちにさまざまなことを楽しくわかりやすく教えていただきありがとうございました。
【引率教員から】
・CSR推進部より、以下の内容でレクチャーをいただきました。
   1.  マンダムグループのご紹介
   2. 企業の社会的責任とサステナビリティの基礎知識
   3. 最近の社会・環境課題と国際社会の潮流
   4. 日本国内と国際社会における広告と人権の問題と対応事例
   5. 質疑応答と意見交換 
・社会との共存、共生、共創という株式会社マンダムの「考働原則」や人間尊重の精神には生徒も目を啓かされたのではないかと思います。 
・国連グローバルコンパクトやSDGsの取り組み、そして企業の社会的責任についてのお話も理念だけではなく、世界の企業の取り組み事例やマンダムグループの活動のご紹介など、具体的で人間の顔や姿がイメージできるものでした。また、今回、生徒との質疑応答にて紹介のあった広告から読み取れるステレオタイプの問題性や人権課題の事例なども大変刺激的でした。 
・質疑応答では、人種や民族、宗教、文化、生活習慣、価値観の違いなど多様性への対応や配慮について、国内外の具体的な事例を紹介しながらわかりやすくお話しいただきました。

【マンダム ご担当から】
貴重な機会をいただき、ありがとうございました。今回の取り組みを通じて、若い世代のグローバル視点での社会課題に対する意識の高さや考え方に触れることが出来ました。 
当日の質疑応答とディスカッションにて、生徒の皆様より非常にレベルの高いご質問やコメントをいただきました。 
特に、人種や民族、宗教、文化、生活習慣、価値観の違いなど、日本国内とは違うグローバル視点での多様性の確保と対応の重要性について非常に興味を持たれていることを感じました。 
今後も皆様と一緒に、多様性が確保された持続可能な社会の実現にむけての課題を探究していきたいと思います。ありがとうございました。