2022年3月28日月曜日

2022.3.26-27. 大阪大学大学院 国際公共政策研究科主催「第7回 国際公共政策コンファレンス (待兼山会議)」で本校国際文化科2年生が7研究を発表、1研究が優秀賞に選ばれました。

 

大阪大学大学院 国際公共政策研究科主催 第7回 国際公共政策コンファレンス (待兼山会議)が3月26,27日にオンラインで開催されました。                                公式HP https://osippconference.wixsite.com/conference
本校からは国際文化科2年生の7組が5つの分科会に分かれて参加し、探究の成果を発表しました。

 《本校生徒の発表タイトル》
  • 「アメリカにおける東アジア人への人種差別の原因と教育による解決策」
  • 「豊中市立小学校におけるLGBTsを特別視しない子どもを育てるための教育を行うには」
  • 「私たちの安全と引き換えになる小さな命の ために ~ 国際的な動物実験データバンク委託会社利用制度設立の提案」
  • 「日本でタトゥーが身近になることは可能なのか」
  • 「外国ルーツを持つ人が被る人権侵害をなくすために ~ 私たちで起こすアクション~」
  • 「自分の性に悩みを持った人たちが自分に誇りをもって生きるにはどうすればよいか」
  • 「男性の育児休暇取得率を上げるためには」

26日に行われた発表では5つの分科会のうち3つで本校生の研究が代表に選ばれ、27日の全体会でも発表しました。

審査の結果、最優秀賞(1研究)には神戸市立葺合高等学校の研究が、優秀賞(1研究)には本校の中山さん、片岸さん、北島さんが発表した研究「私たちの安全と引き換えになる小さな命のために~国際的な動物実験データバンク委託会社利用制度設立の提案~」が選ばれました。

この研究は、調査に基づく改善策のアイデアを、何人もの大学教授等の専門家に意見を聞きながら修正を繰り返して改善・具体化していったプロセスが評価されていました。他方、最優秀賞の研究は、特に先行研究の丁寧な調査が行われていることが高く評価されていました。


参加した生徒からの終了後レポートから代表的なものを紹介します。片山さんが書いてくれたものです。

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まず、この経験は私の人生で一生忘れることがないであろう、とても有意義なものでした。それは、単純に20分の発表+20分の質疑応答を経験したり、新しい知識を得たりするだけでなく、自分の将来についても考えさせてくれるものだったからだと考えています。次から次へと自分の視野が広げられていくような感覚がして、とてもワクワクしました。

私は言語学に興味があるのですが、今までその理由は「自分が色んな言葉を知りたい」という比較的興味本位なものでした。しかし、今回のコンファレンスで「言葉選び」や「言葉の厳密性」について学びました。自分の主張を明確に伝えたり、他人を動かすきっかけになったり、他人を傷つけないようにしたりするために言語を学びたい!という新しい魅力を感じました。さらに、たくさんの外国語を学ぶことによって、自分の伝えたいことをより適切に伝えられる可能性が広がるようになると思います。

今までの人生で気づくことがなかった考え方や事実に次々と突き付けられ、衝撃を受けつつも、自分の好奇心をくすぐられる楽しい2日間でした!

箇条書きになりますが、先生方の考え方で印象に残ったものをリストアップしてみました。
・「具体的な提案があるから、具体的な議論ができる。」
・「個人の経験をどれだけ一般化できるか」
・「どれだけラベルを貼らないで物事を考えられるか」
・「解決策の考え方の範囲を決めない」
・「発表の作法を磨く」
・「貧困から抜け出すには社会に対する悔しさが必要な時がある」
・「地図を逆さまにして考えてみる」
・「母国語」と「母語」

Hawkins先生が紹介してくださった「誤解を招く5つのことば」というPodcastの配信を早速聞いてみました。内容は、国際報道における発展途上国、内戦、フェアトレード、民族、国際社会などの言葉の危険性についてでした。1つ提案なのですが、この配信の内容を千里の国際理解の授業で用いてみてはどうですか?私自身、去年受けた授業内では学べなかった考え方がたくさん登場したので、よりよい国際理解の授業に繋がるのでは?と思います。

来年以降、このコンファレンスに参加しようか迷う後輩がいるようだったら、参加して絶対後悔はないと強くおすすめしたいです。

この2日間で学んだことをこれから存分に生かしていきたいと思います!

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2022年3月25日金曜日

2022.3.19. WWL・SGH ×探究甲子園で2年生が発表

 
3月19日土曜日にWWL・SGH ×探究甲子園がオンラインで開催されました。全国のWWL参加校とSGH経験校から、事前選考を経て40校が探究活動のプレゼンテーションを行いました。

本校からは国際科学科2年の岩崎理乃さんと植杉英さんが1年間の課題研究の成果を英語で発表しました。タイトルは“Using Aluminum Can to Reduce Plastic”です。発表の後は金沢大学の先生からコメントをいただきました。


←画像をクリックすると大会パンフレットが表示されます。


発表を終えた生徒は感想を次のように書いています。紹介します。

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発表した内容は、2年の初めからずっと進めてきた探究活動についてです。最初にこの課題を選んだ理由は、ただ単純に動物が好きで、人間活動によって動物たちが傷ついていることに心を痛めたからでした。ペアの岩崎さんと1年生の終わりに探究活動でプラスチック削減が出来る「何か」に取り組みたいね、と話をし、運良く同じ講座になったためペアを組むことにしました。

最初は資料を集めてそれをまとめ、解決策を考案するのにとても時間がかかり、当初考案していた案も現実的に厳しいために見合わせたりなどしていたため、アルミ缶という案が出てくるまでに様々な問題に直面し、とても時間がかかりました。

調査を行うために校外の機関にコンタクトをとることも大変で、万博記念公園の管理を行っている方にメールでご連絡をし、夏期休暇中の日程を調節して、アンケート内容を絞り…などたくさんの行程があり探究活動を進めている実感が持てる反面、他の活動に割く時間が削られるなどハードワークだったなと感じました。

校内の学習成果発表会である「千里フェスタ」を2月に終えた後も、「探究甲子園」の準備を進めました。周りの人たちが探究活動を終えている中、追加の研究を行ったり、新たにスライドを作ったりなど時間との勝負でした。また、日本語で伝えるのも難しいのに、それを英語で伝えるという初めての試みで、緊張と不安を感じました。

実際に探究甲子園に参加してみて、他校の取り組みの凄さに圧倒されたり、コメンテーターの先生からの質問にきちんと答えられるか不安に思ったりしたところはありました。しかし、みなさん真剣に私たちの取り組みに興味を持って聞いて下さり、コメンテーターの先生から新しい情報をいただいたり、意見の交換をさせていただいたりすることができ、とても楽しかったです。私たちの行ってきた活動は大人から見ても興味を持って貰えるものなのだという達成感と自信に変わりました。発表後、千里高校の先生がたにもたくさん褒めていただき、大変だった作業も報われたと思います。

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初めに探究甲子園のお話をいただいた時、嬉しい気持ちの反面、私たちで大丈夫なのだろうかという不安の気持ちもありました。私たちには少し規模が大きすぎるのではないかと思いましたが、私たちでどこまで行けるだろうという気持ちが勝り、出場する決意をしました。そこからの準備はとても大変で、まず1次審査で40校に残らなくてはならないという高いハードルを超える必要があると知った時、なんで出ることにしたんだろうという若干の後悔を覚えた記憶があります…笑

でも当日、オンラインという形で出場し、見てくださった方々、コメンテーターの先生、一緒に出場した高校生に私たちの考えを広めることができ、さらに考えを深めることが出来たので、出場できてよかったと思います。この探究活動は絶対私一人では成し遂げられなかったと身に染みて感じています。モチベーションが下がってしまい、投げやりになっていた所を怒りもせず、ずっと傍で支え続けてくれるとても頼りになる相方がいて、活動をずっと応援してくださっていた先生方がいて、調査に協力してくださった方々、企業の皆様がいて、やっと形にできたと思います。

探究甲子園という大きなイベントに出させてもらったことを誇りに思います。ありがとうございました!