2018年7月31日火曜日

2018.7.31.夏季Glocal Fieldwork研修 1日目 を実施しました。


〜日本・大阪(地域社会)における多様性について学び、国際社会の一員になるには何が必要なのかを感じ・考えよう!〜

今年度も初日は、とよなか国際交流協会を訪問しました。
この日のプログラムは…
1) アイス・ブレーキング
2) ヒューライツ大阪職員の紹介と3日間のプログラム・趣旨の確認
3) グループ討議&講義「国際人権とはなんですか?」
4)「とよなか国際交流協会」ってどんなところ?         
  ①協会の事業を展示物を通して調査!
  ②外国にルーツをもつ高校生との質疑応答
5) 今日のふりかえり
でした。

1) アイス・ブレーキング
まず、「自分の呼んでほしい名前」と「好きなこと」を全員が順番に話したあと、順番を変えて隣の人の名前と好きなことを思い出して言う関心力?と記憶力が試されるゲームを行いました。

次に、グループに分かれて①メンバーの外見の共通点、②好きなことの共通点、③今やっていること/来年やりたいこと、④グループの名前を話し、共有しました。グループはクラス混成なので初対面の人もいたはず。初めての人と力を出し合って作業をするのも大切なことです。


2) ヒューライツ大阪職員の紹介と3日間のプログラム・趣旨の確認

このプログラムは、企画・手配・運営を一般財団法人アジア・太平洋人権情報センター(愛称:ヒューライツ大阪)にお手伝いいただいています。ヒューライツ大阪は、人権情報の発信・普及・教育をしている団体です。スタッフの朴さん、キムさん、亀谷さんから、これまでの経歴を中心に自己紹介をしていただきました。プログラム全体の紹介のあと、趣旨が確認されました。


 3) グループ討議&講義「国際人権とはなんですか?」
まず、ヨーロッパ評議会企画・福田弘訳『コンパシート【羅針盤】子どもを対象とする人権教育総合マニュアル』所収のアクティビティー「新しい大陸に向けた航海―何を船外に投げ捨てますか?」を行いました。(英語版はこちらから閲覧可能→http://www.eycb.coe.int/compasito/chapter_4/4_27.asp)欲しいもの(wants)と必要なもの(needs)を区別すること、needsの中にも生存のため、発達のため、自由・平等・民主主義のために必要なものがあることを感じられる活動でした。



 この後、国際人権の歴史的な流れと国内法との関連について講義がありました。主な内容は…
・世界人権宣言(Universal Declaration of Human Rights):国際的に守るべき最低限の人権をまず国連決議として宣言した。(1948年採択。以下同じ)
・国際人権規約(社会権規約・自由権規約): 18年後についに多国間条約として採択した。(1966年)
・個別の課題に対応する条約:人種差別撤廃条約(1965)・女性差別撤廃条約(1979)・難民条約(1951)・子どもの権利条約(1989)・障害者権利条約(2006)も制定されている。
・条約は、憲法より下位だが、法律よりも上位。条約の批准に伴い国内法が整備されてきた。例えば人種差別撤廃条約により、合理的な理由がない限り外国人に対する差別的な扱いは撤廃すべきものとなった。

4)「とよなか国際交流協会」ってどんなところ? 
①協会の事業を展示物を通して調査!
協会事務局長の山野上隆史さんから協会の概略を紹介していただいたあと、協会の活動に関わる在日外国人の状況について○×クイズが渡されました。そして3、4人のグループで館内をまわって展示物・掲示物・資料から答えを見つけるように指示を受けました。約20分の探索ののち、解説をしていただきました。





 ②外国にルーツをもつ高校生との質疑応答
センターの利用者でもあるネパールから日本に来た2人と中国から来日した一人の高校生から話を聞きました。3人とも東淀川高等学校の2年生です。親御さんの仕事の都合で来日し、中学2年生に編入、来日外国人の枠で高校を受検・入学したとのことでした。本校生のためにネパールの写真や中国語についてのクイズを用意してくれていました。また、質問に答えて、初めは言葉に苦労したこと、高校での授業の様子、母国の学校の様子、将来の希望などを話してくれました。


 リクエストに答えて、ネパール語で本校生の名前も書いてくれました。写真は二人の名前です。横棒を引くことで一つの語の塊であることを示すそうです。この写真では姓と名です。

 5) 今日のふりかえり
最後に、今日新しく知ったことと疑問に思ったことを付箋紙に書いて振り返りを行いました。十分に時間が取れなかったため、グループごとに大きな紙に貼ってまとめ、最終日に見直すことにしました。