2019年12月22日日曜日

2019.12.22. 全国高校生フォーラムに2年生が参加

文部科学省が主催する「2019年度全国高校生フォーラム」が12月22日(日)に東京国際フォーラムにおいて開催されました。このフォーラムは、SGHやWWLの各事業に取り組む全国の高校生たちが、日頃取り組んでいるグローバルな社会課題の解決に向けた提案や研究成果等を、英語でのディスカッションやポスター発表などにより発信する場です。

本校からは、国際文化科2年生の野瀬さんと三木さん、そして「アジア高校生架け橋プロジェクト」の留学生として本校で学んでいるカンボジア出身のワタナーさんの3名が参加しました。この3名は、10月に本校で開催された「国際シンポジウム」でも、代表として英語による発表を行っています。野瀬さんと三木さんは午前のポスター発表と午後の分科会、ワタナーさんは午前・午後とも分科会に参加し、英語で全国の高校生と交流しました。

10時からの開会式に引き続き、野瀬さんと三木さんは4分間のポスター発表を2回行いました。2人の研究テーマはHow can we protect creatures from marine pollution caused by plastic bags?です。開会式後すぐの発表だったため、多くのギャラリーを前に2人はとても緊張しており、1回目のポスター発表は少しぎこちなさが目立ってしまいました。けれども質疑応答では、審査員の先生や観客生徒からの英語の質問に落ち着いて答えていました。同じテーマを研究している他校生からも質問が出され、海洋プラスチック問題への関心の高さがうかがえました。2回目の発表は少し余裕が出て、声や目線にも気を配ることができていました。
▲ポスター発表は多くの観客がいて緊張していましたが、質疑応答には落ち着いて臨めました。

質問の内容は、「日本でプラスチック袋に課税することは有効な手段か?」「どんな環境教育が求められていると思うか?」「なぜこの問題に関心をもったのか?」「あなたの学校の生徒はこの問題に関心をもっていますか?」などでした。審査員の先生の質問内容からは、このフォーラムでは単に研究成果を発表するだけでなく、「グローバルな社会課題に対し、高校生がどう考え、どう行動するか」が非常に厳しく見られているとの印象を受けました。

▲使用したポスター
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午後のテーマ別分科会では、本校の3名はNatural Environment and Our Daily Lifeに関する分科会に参加しました。「持続可能な開発のために、何が問題なのか? どんなことが起きているのか? なぜその問題が起きたのか? それを解決するために何ができるか?」をすべて英語で話し合うというテーマが与えられました。まず5~6人の小グループでディスカッションし、グループのメンバーを入れ替えて話題を共有し、最後にグループの話し合いを代表者が全体に報告する、という形式で分科会は進みました。
▲6グループに分かれて活発に討論しました。本校生徒も楽しそうに話をしています

この分科会では、留学生のワタナーさんが活躍していました。グループの中で率先して話題を切り出し、メンバー全員が発言して議論が進むよう、リーダーの役割を果たしていました。ワタナーさんが非常に明瞭な英語で、力強く話をするそのパワーが同じグループのメンバーに確実に伝わっており、皆がいきいきと話をしているのがとても印象的でした。あとの2人も、同じグループの生徒と楽しげな表情で意見交換をしていました。

▲ワタナーさんが討論をリードしています!

閉会式では優秀校が表彰され、舞台上でそのポスター発表を聞くことができました。優秀校の生徒は皆、非常に流暢な英語で発表しており、何よりメッセージ性がありました。「高校生として自分たちはこう考え、このように行動した、今後はこうあるべきだ」ということが明確に伝わる発表で、千里フェスタに向けて、「探究」に取り組む本校生全員に見てもらいたいと感じるプレゼンテーションでした。
閉会式
◾️参加生徒のレポート◾️
<三木さん>
ポスター発表では自分たちよりもレベルの高い他校の発表を見て自分たちの改善点を多く見つけました。分科会ではいろいろな視点から国際問題に触れることができました。同時に自分の英語をもっとあげたいと痛感しました。 
普段交流のない同じ分野について研究している人と意見を交わすことができ、とても良い経験となりました。今回学んだことを千里フェスタの発表に向けて生かしていきたいと思います。 


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<野瀬さん>
この経験を通じて学べたことは大きく2つあります。1つは英語力の違いです。発表に来ていた生徒達は英語をとても流暢に話していて、プレゼンの中での表現も素晴らしかったです。高校の『プレゼンテーション・スキルズ』の授業を有意義に使ってもっと英語でのプレゼンの能力を向上させたいと思いました。 
2つ目は世界には本当に沢山の環境問題があるということです。全く知らなかったことや考えたこともなかったことなど本当に沢山の環境問題があり、驚きました。このような環境問題について授業で詳しく取り扱う学校は限られているので、これから増やしていくべきだと思いました。
自分達が頑張って調べたトピックをたくさんの人に知ってもらえたことが何より嬉しかったです。いい経験になりました。 


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<ワタナーさん>
まず、たくさんの高校生がいたので驚きました。そして、みんな自分の学校の制服を着ていたので、「かっこいい」と思いました。 
このフォーラムでは日本中の高校生が集まって、世界の色んな問題を一緒に話して、問題の解決策を探りました。 
私が参加した分科会のトピックは、「自然と生活」でした。他の高校生は少し緊張していたので私が最初に話しました。グループのみんなに日本語で「緊張しないで」と言ったら、たくさん話しはじめてくれました。特に話したのは、環境の問題について、プラスチック、どのようにこの問題が起こったか、高校生が世界を良い場所にするために何ができると思うかについてでした。 
みんなから新しいアイデアを聞くことができて、嬉しかったです。世界をもっと良い場所に変えることができると思いました。この SDGs はとても大切なことなので、みんながこのことについてもっと勉強して、そして考えて欲しいです。これからも、私たちの世界のために一緒に頑張りましょう。 
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本校から参加した3人。お疲れ様でした! 

2019年11月17日日曜日

秋休み企業訪問研修2019_7. 第一生命チャレンジド

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「秋休み企業訪問研修2019」レポート 7. 第一生命チャレンジド
■参加生徒のレポート
第一生命チャレンジドは第一生命保険株式会社の子会社であり、障がい者雇用を積極的に行っているという会社です。日本の法定雇用率が2.2%で約45人に1人なのに対して、ここでは277人のうち203人が障がいを持った方々です。
(編集者註:第一生命チャレンジドは、第一生命保険株式会社の「特例子会社」。厚生労働省の「特例子会社制度の概要」は次のように説明している。「障害者雇用率制度においては、障害者の雇用機会の確保(法定雇用率=2.0%)は個々の事業主(企業)ごとに義務づけられている。一方、障害者の雇用の促進及び安定を図るため、事業主が障害者の雇用に特別の配慮をした子会社を設立し、一定の要件を満たす場合には、特例としてその子会社に雇用されている労働者を親会社に雇用されているものとみなして、実雇用率を算定できることとしている。また、特例子会社を持つ親会社については、関係する子会社も含め、企業グループによる実雇用率算定を可能としている。」したがって、203/277と考えてはいけない。また、「チャレンジド」についてはこの会社の公式HPで、「米国において「障がい者」を表現する言葉として近年使用されており、「神から『挑戦』という使命や課題、チャンスを与えられた人たち」を意味します。障がいをマイナスに捉えるのではなく、障がいがあるがゆえに体験する様々な事象を、自分自身のみならず社会のために前向きに活かしていこうという思いが込められており、日本においても、認識が広がりつつあります。」と説明されている。)

会社の主な業務内容はパソコン入力や書類発送業務、清掃、折り鶴作成です。中でも私が興味を持ったのは折り鶴作成でした。それは作った折り鶴を入院給付金の手続き書類を送る際に同封するといったものです。相手のことを第一に考え、こういった形で思いやりを持って働く姿勢に、私はとても感銘を受けました。折り鶴を受け取った方からはいつもお礼の言葉が送られてくるそうです。そのありがとうという言葉が社員のモチベーションに繋がっているというお話もお聞きしました。

また、他にも社長賞という取り組みが印象に残りました。それは全員が一緒に働く仲間の良い点に目を向け、その中で働く姿勢が最も評価された社員1人が月に1回表彰されるというものです。実際に障がいを持ちながら働かれている方も、同僚が自分のことをしっかり見て評価してくれたことが一番嬉しかったと話されており、この賞によってやる気が出たり、仲間に感謝したりする機会になったりしているそうです。

今回のお話を通して、第一生命チャレンジドという会社は社員全員が自分の仕事を誇りに思って、前向きに働いている会社だと感じました。それと同時に全員が全員を認め合い、肯定し合うことの大切さも学びました。また、障がい者の方が自ら工夫してミスを減らし、仕事を誰よりも丁寧に行い、いきいきと働く姿を見て、こういう環境を作れる会社がもっと増えるべきだと強く思いました。

>今回の第一生命チャレンジドさんに企業訪問をして改めて分かったことは、認めあい、協調しあうことの大切さです。人は誰だって誰かに認められたり、感謝されたりしたらうれしいものです。それが働くということのモチベーションになるのだと分かりました。第一生命チャレンジドさんの社員のモチベーションをあげるための取り組みから、障害者も健常者も先輩も後輩も関係なくコミュニケーションをとり、会社のために尽くそうとするような雰囲気が感じられました。今後社会に出たときにとても役立つお話でした。本当にありがとうございました。

>第一生命チャレンジドは社員277人中203人が障がい者で、個性や長所を伸ばし生き生きと働くことができる会社です。この会社に研修に行って「第一生命チャレンジドは、社員に寄り添っている会社だな」と感じました。

目標管理面談を年に3回開いたりなどの取り組みにとても感心しました。「社長賞」という取り組みを初めて聞いたとき、私はどういうものか全く想像できませんでした。この賞は月に一回頑張った人を表彰するものだそうです。この取り組みをすると、お互いに良い点を見つけることができるため、相手を肯定的に見て、互いに受け入れやすい環境を作ることができるそうです。私はこのような、人の良いところを見つけるような取り組みが様々な会社に増えていってほしいなと思いました。

>第一生命チャレンジドでは知的障害や精神障害などをもっている方々を積極的に雇用し、共に働くという方針をとっています。障害をもつ方々と障害をもたない方々を区別せず、障害をもつ方も上の職につけるようになっています。第一生命チャレンジドでは月一回「社長賞」という賞が社内の人一人に渡されます。しっかりと働き、周りからも感謝された人に渡されます。互いを認めあい、補いあうことを大切にしている会社です。

>あくまでも「同じ人間」として、障害のある人と共に仕事をしていることがとても印象的でした。また、社員さんのやる気を見出すための会社としての取り組みや作業効率を上げるために社員さん自らが取り組んでいることも多く、モチベーション高く仕事が出来ているのだなと感じました。

>この度は、貴重なお話とお時間をありがとうございました。私自身、障害を持っていられる方と接するのが、初めてに等しく、皆さんが働いている姿は本当に楽しそうで見ていてとても良かったです。会社の環境も障害を持たれている方々の努力もどちらも感じることができて、学ぶことがたくさんありました。一つ一つの行動(折り紙など)に意味があり、それぞれが誰かのために行われていることもわかり、とても感動しました。これからも素敵な会社であり続けて欲しいと思います。

>第一生命チャレンジドさんでは、障がいの有無に関係なく全員が昇格する制度がなされていて、社員の方に寄り添い、社員の方と会社が共に成長できる本当に素晴らしい会社でした。

「任されるからやる気がでる・チャレンジできるから成長できる・認めあうから長所がいきる・支えあうから仲間ができる→仕事が楽しい、夢が広がる」という考え方を持っておられて、私はこのようなポジティブな考え方を会社が社員に提示することは、社員の方のモチベーションもより高く保つことに繋がるのだと強く思いました。

障がい者雇用の現状は、障がい者の雇用義務化などの法律が出来たことにより、年々雇用者数が増大しているようです。また、ハローワークにおける障がい者の就職件数も増えていることを知りました。このように多くの方が就職できるようになった背景には、就労支援機関との障がい者を継続的にサポートする連携があり、本人と会社、家庭を繋げ、就職前だけでなく、就職後も定期的にフォローを行っているそうです。

他にも、第一生命チャレンジドさんでは「良い点に目を向ける取り組み」を行われていて、マイナスな言葉をかけるのではなく、一緒に働く仲間の良い点に目を向け、互いに認めあってモチベーションをあげていくことができる素晴らしい取り組みが行われていることを学びました。
>私は、今回の企業研修で、第一生命チャレンジドさんのような社員さんにひとりひとり寄り添い、かつ互いに良い刺激を与えあえる取り組みを積極的に取り入れる企業が増えていってほしいと強く思いました。このような企業が増えることで、障がいの有無に関係なく多くの人が社会で活躍できるのではないかと思います。

>第一生命チャレンジドは障がい者の方々が働く「社員と共に成長する会社」です。障害者雇用率が上がる今こそ、第一生命チャレンジドはノーマライゼーションの更なる促進に期待できるといえると思います。業務内容は書類発送業務、事務補助全般、折鶴の作成などがあります。私たちは今回、社員の方々が折ってくださった折鶴を頂きました。折鶴はまるで機械で折られているかと思うくらいシワや隙間がなく綺麗に折られていて、頂いた時はすごく嬉しかったです。

そして、第一生命チャレンジドは「良い点に目を向ける取り組み」をされています。普段から社員同士の良い点を見つけて共有して、月1回の社長賞という1番評価された方が賞を頂いたり、年に1回の好事例大会という、会社内のグループごとに良い点を共有して仕事の大切さを再確認するような機会がなされています。パワーハラスメントや社内いじめなど様々な問題が起こっている現代だからこそ、第一生命チャレンジドのようにお互いに良い部分を見つけて認め合い、社員みんなが成長できるような会社が増えてほしいと感じました。

■引率教員から
はじめに障がい者雇用の現状、第一生命チャレンジドの理念体系、大阪事業部の業務、就労支援機関との連携についてご説明いただいた後、障がいのある社員から業務に関して紹介をしていただきました。

この研修で、障がい者雇用に取り組む企業の姿勢を知ることができました。また、多くの障がい者が工夫を凝らしたプレゼンをくださいました。その真摯な姿勢を強く感じました。障がいのある社員が実際に働いておられる姿の見学もできました。

生徒たちは、障がい者の仕事ぶりに感動していました。これをきっかけに、その人々が抱えている多くの課題にも関心を持ち、理解を深めていってくれることを期待したいと思います

■企業のご担当からのフィードバック

今回見学に来てくださったみなさんが、私たちが業務を行ううえで大切にしていることをきちんと受け止めてくださり、共感してくださったことがわかる感想をいただき、大変嬉しく思います。

みなさんは、今後、いろいろは場面で障がいのある人と関わる機会があると思いますので、その時は、ぜひ、今回感じてくださった、「人に寄り添う気持ち・思いやりの心。」を持って接していただければと思います。

弊社はこれからも、障がいのある・なしに関わらず、誰もが自分の仕事に誇りを持ち、活き活きと働くことができる社会の実現を目指し、よき企業市民としての責務を果たしていきたいと考えています。ありがとうございました。



秋休み企業訪問研修2019_8. 日本電産

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「秋休み企業訪問研修2019」レポート 8. 日本電産
■参加生徒のレポート
>日本電産では仕事と家庭の両立支援として様々な取り組みをしていることが分かった。
結婚、妊娠、育児、介護など色々な理由で働くのが難しい人が働きやすいように、その人に合わせた働き方を提案していく、という考え方がとても良いと思った。

その中でも印象に残っている制度は、時差勤務制度と短時間勤務制度だ。介護や育児で今まで通り働けなくなってしまった人からすれば、自分に合った時間帯などを選択できるため、休職や退職を選ばなくて済むはずだ。また、質問時間で聞くことができなかったカムバック制度について調べてみると、育児や介護を理由に一度辞めてしまった人に対して復職の機会を与えるというものだった。育児休暇制度などを整えている会社は多くても、カムバック制度を採用している会社はあまり聞いたことがなかった。でも、この制度があれば再就職したいという人の勤務先がすぐに見つかるので、保育園に預けやすくなるなどのメリットも生まれてくると思う。
今日学んだ制度は私の探究の中で活かして行きたいと思う。

>説明を受けた後に質疑応答の時間があり、説明の内容と自分の探究の内容を元に質問をしました。自分が知りたかったことをより深く理解できたことの他にも、本やインターネットには少ない、実際に働いている方の意見を聞けたことが今回得た一番大きなことだと感じました。

>日本電産では、2020年の売上高が2兆円であり、2030年には10兆円の売上高を目標としている。今日話をしてもらった方はCSR推進部に所属しておられる。CSRとは企業の社会的責任という意味である。日本電産のCSRは事業による社会貢献、誠実な事業運営、事業外活動による社会貢献の3つを柱としている。その事例として、柔軟な働き方を推進する制度作りがある。日本電産では、在宅勤務、時差勤務、短時間勤務、カムバック制度など、様々な制度を取り入れており、育休後の復帰率も過去7年全て80%を超えている。

現在、課題としている女性管理職比率については、職場作りを工夫することで少しずつではあるが着々と増えてきている。また、男性の低い育休取得率の改善策として、社員の家庭状況をなるべく共有するようにして、育休希望者には上司と面談できる場が設けられているなどの工夫がされている。このように、日本電産では女性・男性ともに働きやすい環境作りが行われており、また、世間においてもこのような取り組みをすることで高い評価を得ている。

>日本電産では男性の割合が多いのにも関わらず、育児休暇制度がとても充実していました。例えば、上司の方と気軽に相談できるスペースがあったり、育児休暇をとった社員のほとんどは復職していました。また、「女性が活躍できるという会社」の称号ももらっていて、女性も働きやすい職場になっています。また、世界各地に沢山の支社をもっていて他国では女性が中心となって管理職についている国も沢山ありました。
>日本電産では、CSR(企業の社会的責任)を果たすための取り組みがなされていました。事業および事業外活動による社会貢献、誠実な事業運営をCSRの軸にしていました。

例えばサプライヤーに対して紛争鉱物に関わっているなどCSR上の問題がないかチェックを行っていたり、仕事と家庭の両立を支援する制度もありました。特に女性の少ない業種であるので女性管理職の比率を増やす目標を持っていたり、育児休業後の復職支援を積極的に行っていたところがダイバーシティ推進に役立っているのが分かりました。

「えるぼし」(女性が活躍している印)に申請しているのは目に見える形で女性活躍推進に取り組んでいるというアピールにもなるのですごくいいなと思いました。また、他国では(管理職が)女性の割合がほとんどの国もあるなど、初めて知ることも多くて勉強になりました。

>初めて日本電産という会社を知って、とても大きくて、みんなの暮らしに役立つ商品を作っているとわかりました。担当者の方の説明は、環境に配慮したり、働き方改善など、よくわかりました。モーターを使うときは調べてみようと思います。

>日本電産は、家電や自動車などのモーターを作っていることで有名です。紛争鉱物と言われるモーター製造に不可欠な原材料に問題のあるものが含まれていないかを確認する仕事については、海外43か国ほどに取引をしている会社があり、正確なデータを入手するために相当な苦労があるそうです。

日本国内では、女性活躍を目指した目標が掲げられています。具体的には、誰もが持続的に働ける職場づくりをするため、2020年までに女性管理職比率を8%に引き上げるという目標です。また、仕事と家庭の両立支援として、在宅勤務や短時間勤務制度が普及してきたそうです。育休に関しても、育児休業復職支援プログラムという制度が充実しています。探究の活動に参考になる実際の現状を知ることができ、良かったです。

>すべてのものに繋がる基礎と言える大切な部品であるモーターを作っている日本電産がなくなったら私たちは生きていけないなと思いました。たくさんの人が働いている日本電産では海外にもたくさんの支社があり、育児制度も充実しており素晴らしい会社でした。

■引率教員から
IR・CSR推進部の方にご案内いただき、創業からの歴史や歴代の製品を見学した後、18階の会議室にて、「CSRとは」から始まり、日本電産におけるCSRの概略を、事例(サプライチェーンへの責任、仕事と家庭の両立支援)に基づき、いろいろと紹介していただきました。

生徒たちは、特に女性の活躍推進や男性の育児休業の取得に向けた企業の取り組みなどに興味をもっているようで、後半の質疑応答で積極的に質問を投げかけていました。

ご説明いただいた方は入社2年目と伺いました。CSR推進部で仕事をする上での心構えや意気込みを交えて熱く語られる姿は、17歳の生徒たちにとって近い未来像(ロールモデル)として映ったのではと思います。

■企業のご担当からのフィードバック

耳慣れない言葉がたくさん出てくるにもかかわらず、熱心に話を聞いていただきありがとうございました。レポートもよくまとまっており、企業が社会的責任を果たすために、様々な取り組みを行っていることを良くご理解いただけたことがわかりました。

特に育児休業制度などの「働きやすい職場づくり」に関する取り組みは、将来皆さんが働く上でも重要なことであり、特に興味を持っていただけたようで嬉しく思います。

紛争鉱物に関しても、身の回りで使われている様々な製品がその問題に関わっていて、私たちの生活に密接に関係しています。こういった、知らないと見えないつながりや課題を学んでいくきっかけとして、今回の企業訪問を活かしていただければ光栄です。

秋休み企業訪問研修2019_2. NTN

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「秋休み企業訪問研修2019」レポート 2. NTN
■参加生徒のレポート
>今回NTN株式会社を訪問させて頂き、自分の中で新しい発見がたくさんありました。こちらの会社では自動車や新幹線をつくる上で欠かせない部品を作っていると伺い、初め私は、日本において機械を取り扱う専門的な工業会社とダイバーシティという言葉が結びつきませんでした。しかし、50年ほど前から海外と連携協定を結んでいて、現在日本における外国人の従業員が78人もいたり、男女平等社会の推進、また障がい者の活躍推進にも力をいれているということを伺って、一見多様性とは結び付かないような事業であっても会社を発展させるには様々な視点からの考えや色々な人材の活躍が必要だと感じ、とても勉強になりました。

>NTN株式会社は聞いたことのある会社だったが具体的にどのような事をしているのかは知らなかったのでベアリングというものを作っていて、しかもこの会社で世界シェア一位や二位のものを作られていると聞いてびっくりしました。海外拠点があることのメリットや外国人、特に韓国に重きをおいて、関わる上での大切なことを教えていただき、自分の探究を進めていく上でとてもためになりました。

>企業訪問に伺う以前は日本の会社というのは男女役割分担のされた女性には活躍の場が少ないイメージでした。しかし、NTNという企業は女性と男性が同等の活躍のチャンスが持てるような取り組みがされていてとても魅力的だった。女性を部下に持つ上司の研修がされていたことにも関心を持った。また、海外の拠点で研修することが出来たり、海外からの出向が多いのもグローバル化が進む現代に対応しようとしていて素晴らしいと感じた。

>NTN株式会社は女性の雇用だけでなく雇用後の待遇もよくしており、真の男女平等がなされている会社でした。

>私はこの会社の色々なお話を聞いて、たくさんのことを学ぶことができました。NTN株式会社は様々な国に拠点を持ち、海外でも色々な取り組みをしていてすごいなと思いました。取り組みの一つで、一年間留学(海外の拠点で働くことで学ぶ)などができるのはとても良いなと思いました。また日本人だけでなく、たくさんの外国人や障害者、LGBTなどの人も増やしていっていると聞き本当にすごいなと思いました。私はこの会社に行くことができ本当に良かったです。
>今回NTN株式会社を訪問させてもらい、たくさんのことを学ばせてもらいました。最近、「女性や障害者が活躍する場所作り」という話題を多くニュースで耳にしていましたが、他人事のように捉えていました。ですが今回の訪問でNTN株式会社は女性が働きやすい環境作りや、海外の人を多く使うなど素晴らしい取り組みを多くされていると伺いました。また、海外の方や海外研修を実際に行った方の話を聞き、自分も海外に興味を持ち、将来の夢の選択肢も増えとてもいい経験になったと思います。今回の体験を今後に活かせるよう、頑張りたいです。

>私は今回、企業訪問に参加させてもらって『会社』に対するイメージが大きく変わりました。まず自然災害などが起こった時に製品を運び支援されていました。また、子どもたちに向けた、製品のことだけではなく自然環境やSDGsを学べるイベントを開催されていました。ただ製品を作って販売するだけでなく、こういった活動をされていることに驚きました。そして会社内では男女平等が実現されていて、障がいを持っている方や外国から来られた方々が活躍されていました。誰でも挑戦・活躍ができる環境が整っていることに驚きました。時間は2時間だけでしたが、世界が広がったと思います。


>まず、最初はNTNという会社についてあまり存じ上げなかったけれど実際に訪問してみてすごく社会に貢献している会社だと思いました。そしてテーマがダイバーシティということで会社内の状況などを踏まえながらの説明で分かりやすかったです。主に海外と日本の関係という視点からで、より海外に興味を持つことができました。また、海外にも市場を展開しているためもっと海外に興味を持てました。そして、社会貢献活動も様々なことを行なっているので素晴らしい会社だなと思いました。こんな貴重な機会は滅多にないので本当にいいものになりました。これからの将来のことを考えるきっかけにもなったと思います。ありがとうございました。

■引率教員から
事業内容などについての紹介後、事前にお送りした質問に一つ一つ丁寧に答えてくださいました。後半は、日本で働いているフランス人のルドさんと、1年間アメリカでトレーニーとして働いた日本人の木村さんからの話を聞かせていただきました。ルドさんはフランスの教育制度、フランスと日本の職場文化の違いを英語で説明し、木村さんはアメリカでの経験によりどのように成長したかを説明してくださいました。お二人の話を通して、生徒は違いを受け入れることや新しいことに挑戦することの大事さを学ぶことができたと思います。

生徒からの質問に正確に答えるため海外の拠点に問い合わせまでしていただいとのことでした。また、ルドさんと木村さんの話は身近なでわかりやすく、海外で働くことに興味のある生徒にはとてもいい勉強になったと思います。

生徒はルドさんの英語の話を一生懸命聞いていましたが、緊張のためか英語での質問が出てこなかったのがすこし残念でした。次回は、生徒が英語で質問することができるように、事前に英語の質問を考えるように伝えておきたいと思いました。

■企業のご担当からのフィードバック
NTNにご来訪頂き、ありがとうございます。 皆さんから事前にたくさんの質問を頂き、それに答える形で、当社の事業内容やダイバーシティ、社会貢献の取組みをご紹介致しました。 

皆さんがグローバルに関心を抱いていることとても頼もしく思いました。 学生の皆さんならではの視点は私たちにとっても新鮮で、皆さんが興味を持っていることや感じていることを直に聞くことができ、 私たちの活動の在り方を再認識させられる事が多々ありました。積極的にご参加頂き、感謝申し上げます。 

当社では人種・性別に捉われず、一人ひとりの個性を尊重し、能力を最大限に生かせる環境を整え、様々な経験を積んでもらいたいと考えています。 

当社訪問がお役に立てる事を切に願いながら、皆さんの今後のご活躍を期待しています。 


秋休み企業訪問研修2019_4. ヒロコーヒー

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「秋休み企業訪問研修2019」レポート 4. ヒロコーヒー
■参加生徒のレポート
>ヒロコーヒーでは、環境に配慮した製品づくりと提供のための活動を行っています。安全な製品として認められるための国際基準はいくつかありますが、それを満たしたと認証を受けるためには生産者や企業からの出費が必要です。そのため、ヒロコーヒー独自のヒロサート(Hiro+Certification)という製品の基準を作ることで、コーヒー豆の安全性を認証しています。ヒロコーヒーでは農園との信頼関係に重きを置いており、製品の出来栄えに関わらず提携を結び続けることによって、正規雇用の増大を図っています。環境のグループで探究を進めるにあたり、ためになるお話をたくさん聞けて良かったです。

>今回の企業訪問では、主にサステイナブルコーヒーとは何かという具体的な説明とそれが社会にもたらす影響について、また、私たち若い者の今後のコーヒーに対する見方を変えてくださるようなコーヒーの意外にも深かった歴史、そして、ヒロコーヒーさんが行なっている取り組みを学びました。まずはじめに、サステイナブルコーヒーとは何かというお話で私が驚いたのは、サステイナブルコーヒーの取扱量です。ヒロコーヒーさんでは全体の70パーセントがサステイナブルコーヒーであり、これからこのパーセンテージをもっと上げていこうとしていると言っておられました。普通だったらサステイナブルコーヒーの割合は一桁台のパーセンテージだった事にすごく驚きました。比較して見ることで、よりヒロコーヒーさんのサステイナブルコーヒー取り扱いへの熱量を感じました。

次に、コーヒーの歴史を学びました。日本でコーヒーの流行「フォースウェーブ」があったという話を聞きましたが、私は全くそのことを知りませんでした。また、コーヒーが日本ではあまり人気ではないという事にも驚きました。欧米と比較するとコーヒーを飲む人の数も、カフェの数も違うことを知り、また何故このような事態になっているのか、欧米の歴史的背景に関係していると推測しながらお話を聞くことができて面白かったです。

最後にヒロコーヒーさんが行なっている取り組みをいくつか知りました。一番印象深かったのは、ヒロコーヒーさんが輸入先の方などとの信頼関係をとても大事にしているということでした。輸入先のコーヒー豆がもしその年にあまり豊富に摂れなかったとしても、そこから輸入するのをやめるのではなく、それでも豆を輸入するとおっしゃっていたのは衝撃でした。やはり、買い続けるという長く、先を見据えた行動が大切なんだということを学びました。

>サステイナブルな社会を作るためにどのようなことが必要なのかを具体的に説明していただき、実行されていることを知ることによって、より興味が深まりました。商品の品質はもちろん、輸入先の農家さんとの関係など、様々な面でこだわりを持ちながらも社会に貢献されていることを知り、私たちにできることはなにがあるのか、ということを考えるきっかけになりました。

>ヒロコーヒーさんの企業研修に行き、会社の方々が仰っていたことで印象に残ったことが二つあります。一つ目は、サステイナブルコーヒーの取り組みを続けるために農園の人々と信頼関係を築くことが重要だ、と仰っていたことです。ヒロコーヒーさんは環境と人権に配慮してコーヒーを育てている農園と契約し、消費者も、生産者も、自然環境も満たされた状態である持続可能なコーヒーを販売されていました。その持続可能な状態を保つために数年に一度農園を訪れたり、品質が少し落ちたとしても契約した農園のコーヒーを仕入れたりして、信頼関係を築いているそうです。そうすることで、契約農場の人々がより良いコーヒー豆をつくるために努力し、結果、品質の良い豆ができ、消費者によろこんでもらえる。それに見合った適正な価格を消費者が払うことで生産者の環境が良くなり、信頼が深まる。こういった風に持続可能な状態はサイクルになっていて、それぞれの繋がりなくしては、サステイナブルコーヒーは成り立たないことが分かりました。どこでどんな風に作られているか知らずに大量にモノを消費する現代はやはり間違っている、と思いました。

二つ目は、日本人はサステイナブルコーヒーを買う人が少ないということです。日本で売られているコーヒーのうちサステイナブルコーヒーは5%程しかないそうで、これは欧米と比べてかなり低く、日本人の意識の低さが目立ちます。私はこれは日本人の商品の捉え方に問題があると思いました。私たちは商品をただ単に安いか高いか、おいしいか否かのモノとして扱い、買っています。しかし、これでは持続可能な状態のサイクルは回らずどこかで終わりが訪れます。これからは、単なるモノとして買うのではなく、商品に生産者や自然環境などの背景があることを意識し未来もずっと良い商品を得るための投資として商品を選び、買う必要があると思います。

20年も前から生産地を意識してコーヒーを扱ってこられたヒロコーヒーさんの貴重なお話を聞けて本当に良い経験でした。今回学んだことを自分の探究課題や生活に生かしていきたいと思います。

>とてもためになるお話をたくさん聞くことができました。コーヒー豆の知識や、質の良いコーヒー豆を継続的に得るためにしていることなどとても興味深かったです。社長様の起業したときのお話はとても衝撃を受けました。とても人生のためになるお話が多く、この研修に参加してよかったなと思いました。ありがとうございました。

>今まで、サステイナブルコーヒーとは持続可能なことだとは知っていたが、何が必要なのかよくわからないままだった。だが、説明を聞いて、自然資源と生産者、そして消費者のサイクルが正しく回った状態で、コーヒーが作られ、売られるということなのだと分かった。また、それには消費者の理解が必要不可欠であり、欧米に比べて環境問題への意識が低い日本人も、興味を持って、サステイナブルコーヒーを買うべきだと思った。そのために、レインフォレストアイランスなどの認証マークを知ることが第一歩であり、どんどん広めていく事が大切だと感じた。また、ヒロコーヒーで取り組んでいる社内認証も、これから必要になってくると思った。

>私は今回の研修で様々なことを学びました。その中でもHIROコーヒーならではの学びを2つ紹介したいと思います。

一つ目は、主にコーヒーについてです。コーヒーを焙煎する工房に実際に入って、焙煎前のコーヒー豆や、焙煎機を間近で見せてもらったりしました。焙煎前の生のコーヒー豆は初めて見たのですが、意外にも緑色で驚きました。
 
二つ目は、持続可能な農業によって生産されたコーヒーこと『サステイナブルコーヒー』についてです。HIROコーヒーは工房がオーガニック製品加工の認証を取得していたり、サステイナブルコーヒーの取り扱い量が全体の70%を超えていたりするなど、これらの活動にとても積極的な企業です。私が一番印象に残ったのは、焙煎する方も社長さんもおっしゃっていた、現地の人々と信頼関係を築くには『質が悪い豆であってる取引し続ける』ということです。コーヒー豆は1年に1回しか取れないため、買い取ってもらえなければ1年間収入がないことになってしまいます。しかしコーヒー豆は農作物なので、気候変動など意図せずに品質が落ちてしまうことも多々あるようです。そのため不作時や、質が悪い時でも買い取ることがとても大切だとおっしゃっていました。

はじめて聞く話が多く、とても興味深い研修でした。ありがとうございました。

>私の行った伊丹いながわ店はカフェ・販売・コーヒー工房のあるお店で、コーヒー工房で焙煎したコーヒー豆がその日のうちに店頭に並ぶそうです。また、ここは、他店舗へ送るための豆の焙煎も行っている数少ないお店だそうです。

ヒロコーヒーさんのコーヒー豆は全体の70%がサステイナブルコーヒー(サステイナブルな農業(持続可能な農業)によって生産されたコーヒーのこと)だそうで、生産履歴が追跡可能で、環境に配慮したものが主流となっています。社長さんが生産履歴の追跡がしたいためにサステイナブルコーヒーをはじめたそうです。この取り扱いを増やすことが、生産者にとっても、自然環境にとっても、発展的に生産を続けられる環境となり、持続可能な社会の実現に貢献することができます。

しかし、日本人はサステイナブルへの興味が低く、北欧人はサステイナブルへの貢献が多いことがわかりました。社長さんがそのことは北欧の植民地支配の反省から来ているのではないか。とおっしゃっていて納得しました。
さまざまなお話を聞き、会社は単独で成り立つのではなく、たくさんの人やものとの信頼関係でできていると知りました。

この研修から自分の将来の仕事についての考え方が変わりました。初めてこういうものに参加しましたが充実したものになりました、ありがとうございました。

>サステイナブルな貴社の企業方針にとても感銘を受け、私も将来貴社のような会社で働きたいと思いました。また、社長が中学校卒業後独学で経営を学び起業したと知り、自分にもできるのではないかと未来の選択の幅が広がりました。私もサステイナブルなコーヒーを買い、環境や作っている人に配慮をしたいと思います。

>今回、この企業訪問研修を受けてとても良い経験になったと思いました。サスティナブルコーヒーの詳しいことを知ることができとても良かったです。また、現在日本でのコーヒーの消費量が少ないということを知りました。また北欧の地域では1日にマグカップでコーヒーを5杯くらい飲んでいるということを聞いて驚きました。今回のこの体験での知識をまた他のことに繋げていけたらいいなと思いました。

■引率教員から
CRS担当の方による「サステイナブルコーヒーとは」の講演のあと、コーヒー工房見学させていただき、最後に代表取締役社長山本氏による講演「私たちのミッション」がありました。

工房で実際のコーヒー焙煎の様子も見ることができたことに加え、CRS担当の方と社長さんの話では観点の違う話を聞くことができたので理解が深まりました。特に社長様のこれまでの様々な体験の話は、その人柄も相まってとても興味深いものでした。

■企業のご担当からのフィードバック
皆様のレポートを拝見させていただきました。短い時間ではありましたが、たくさん学びを得ていただけたこととても嬉しく思います。サステイナブルコーヒーはまだ馴染みのない言葉ですが、サステイナブルコーヒーや農園の方のことを皆様に少しでもお伝えでき嬉しかったです。

HIRO CERT(ヒロサート)の認証の目的や意味をこれからもっとお客様に知ってもらうため、そしてこの取り組みを通じて、持続可能な社会の実現に向けてこれからも邁進し続けていきます。

ここで聞いた話が、皆様がこれから社会で過ごしていく中で何かのきっかけとなり、新たな世界を広げる一つになることを願っています。またいつでもお店に遊びに来てくださいね!

2019年11月12日火曜日

秋休み企業訪問研修2019_1. IDEC

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「秋休み企業訪問研修2019」レポート 1. IDEC
■参加生徒のレポート
>IDEC株式会社では男女平等はもちろん、育児休業からの女性の復帰率が100%だったり、男性の7割が育児休業をとっていたり、また、定時退社など、とても社員の生活に視点を置いている会社でとても勉強になりました。さらに、社内の公用語を英語にするなどといった進んだことを取り入れようとしているところがとても驚きました。本当にたくさんのことを学ぶことができてよかったです。

>働き方改革、ライフワークバランスの実現とグローバル展開というテーマでお話を聞き、社内を見学しました。働き方改革、ライフワークバランスなど言葉は聞いたことがありましが、あまり深く考えたことはありませんでした。しかし、お話を聞くうちに、女性が働きやすい環境、制度をととのえること、介護との両立、自分自身が健康であることの大切さを知り、働き方改革について深く理解することができました。IDECは、ライフワークバランス、働き方改革へたくさんの先進的な取り組みを行っており、実際に働く人からお話が聞けてとてもよかったです。


>IDEC株式会社は世界第三位の制御機器メーカーです。社内では女性の育児休暇取得率100%、男性70%、有給取得率70%などの数字がでており、本社内にはジムや、低価格の食堂があり、社員の働きやすさと健康が重視されています。また、ライフサポート休暇、ダイバーシティ採用、社内公用語の英語化などホワイトでグローバルな取組が盛んです。定時退社のための取組では、5時半にはパソコンの電源が落ちる、単純作業の減少など会社独自の方法を採用しています。

 本社の見学の際には、従業員の雰囲気も柔らかく、節電やペットボトルの使用禁止などとても素敵で、将来働きたい、理想の会社だと思いました。

>私はちょうど『探究』の授業で働き方について調べていたので、この会社はどんな働き方改革を行っているのかというのを従業員の方の生の声で聞くことができて、とても良い機会になりました。生活と仕事を両立しつつも、効率よく働けるようなそんな従業員思いの会社だなと思いました。
 また、働き方だけでなく、他にも様々なところで工夫をしている点があってとても素敵だなと感じました。こういった企業がもっと増えて、長時間労働やブラック企業などというものが当たり前にならないような社会を築いていけたらいいなと思います。

>IDEC株式会社では、定時退社や男性の育児休暇を普及させるための取り組みであったり、会社をグローバル化するために、2020年から社内の公用語を英語にするなどさまざまな取り組みが行われていることを知ることができました。

 今回の研修では、自分の武器となる何かがあってこそ社会に貢献できることや、コミュニケーションツールとして英語がとても大切なことなど自分にとって身近なことについてもお話を伺うことができて、もっと英語力を伸ばしていきたいと改めて思うことが出来ました。研修に参加できて良かったです。

>来年から社内の公用語が英語になるなどグローバル展開が進んでいて、お話はとても刺激になりました。また、働き方改革としての残業のなくし方でパソコンの電源が5時30分には落ちると聞いてとても驚きました。女性を含む沢山の社員が働きやすい環境が整っていて、将来はこのような会社に就職したいと思いました。貴重な体験ができて良かったです。

>今回の企業研修では、主に働き方と、グルーバル展開について学びました。IDEC株式会社は、まず社員をとても大事にしていて、どこよりもよりよい制度を早く取り入れている、進んだ会社であることが分かりました。そのため、子育てや介護などをしながら、仕事と両立できている人が多くいて、実際にその方のお話を聞くことができました。会社の整った制度を使うことで、両立しながら楽しく仕事されていました。

 具体的には、1日の4分の1の時間から有給休暇を取れるというものや、3歳児までを育てているお母さんの社員はプラス1時間出勤しなくても良い、というものです。3歳児を育てている社員の方は、毎日子どもの送り迎えをすることができていて、とても働きやすい環境だと話しておられました。

>IDEC株式会社への企業訪問は2回目でした。去年伺った際に、とても良い印象を受け、また、私の『探究』のテーマの内容をより深いものにするために今年も訪問させて頂きました。学んだことは、人の命を守るというコンセプトで働いていらっしゃるということです。非常用ボタンなどの普段触ることのないスイッチを触ることもできました。

 1番印象に残ったことは、大きくまとめるとライフワークバランスです。育児休業後の復帰率は100%、有給休暇取得率70%という高い比率があり、その背景には様々な両立支援制度が整っていました。例として、ライフサポート休暇という制度や、1/4日単位での休暇取得が可能になっていることなどが挙げられます。実際に多くの人がこのような制度を使って社員の方それぞれに合った働き方をされていました。学んだことを『探究』に活かしていこうと思います。

■引率教員から
 会社案内、働き方改革・ライフワークバランスの実現と人間性尊重経営についての説明、本校生からの事前質問へのご回答のあと、社内見学をさせていただきました。

 数多くの先進的な働き方改革の取り組みを詳しく知ることができました。改革が進んだことで、女性が辞めなくなったとのことでした。また、グローバル雇用が進み約7割が外国人であることに関してもお話いただきました外国人の社員とコミュニケーションをとる上で気をつけていることは、相手を思いやる気持ち。文化的・宗教的背景の違いを考える必要がある。外国人社員に「以心伝心」は通用しないので、主語と述語を正確に伝えるようにしている、とのことでした。

 千里高校卒業生の社員様からは、英語はこれから社会で強みになること、英語だけでなく+αの自分の強みをもつことの大切さをお話しいただきました。実際に英語を武器に活躍しておられる卒業生に会うことができ、大変参考になったのではないかと思います。

■企業のご担当からのフィードバック
 生徒の皆さんからのレポートありがとうございました。昨年に続き再度ご来社いただいた生徒の方もいて大変嬉しく思いました。今回、弊社のライフワークバランスやグローバル化の取り組みについてご紹介し、社内見学を通して会社の雰囲気を感じたり、子育てと仕事を両立している社員の話も聞いていただきました。

 社員の働きやすさを考えたオフィスや人事制度を知っていただき、このような会社で働きたいという声もいただいたこと、大変ありがたく思います。将来皆さんがライフワークバランスを保ちながら働くイメージを持つ機会になっていれば幸いです。

 貴重な機会をありがとうございました。またぜひお越しいただけましたら大変幸いです。


秋休み企業訪問研修2019_3.極東開発工業

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「秋休み企業訪問研修2019」レポート 3.極東開発工業

■参加生徒のレポート
>極東開発工業さんが大切にしておられることは、できるだけリサイクルを心がけるということだと感じました。また、そのようなことができる施設を造ったり、顧客からのニーズや国の政策、世の中の動きに対応していらっしゃるのも素敵だと感じました。

 お客様という面ではAIを使ってお客様の所での故障を防ぐためにメンテナンスを行っています。環境面では消費電力を削減したり、太陽光発電で温室効果ガスの削減に取り組んだりしています。また、プラスチックゴミでは生産で必要な材料や部品を業者から買う際に梱包材の簡素化を業者にお願いしています。焼却処分の際には、ダイオキシンを出さないようにするためにプラスチックゴミを固めたものを入れます。(ダイオキシンは低温での燃焼によって発生します。プラスチックは燃えると高温になるためダイオキシンの発生が抑制されます)このように、環境に配慮したりゴミを増やさないことを実現しています。

 日本だけにとどまらず世界にも目を向けています。アフリカなどの国々はリサイクルする以前の段階で、生活を支えるインフラが整っていません。だから、国や国連が上下水道を整備したり、道、電気などのインフラ整備の援助をすすめる中で、ゴミがそこらじゅうに散らばりスラム化が問題になっている都市にゴミ収集車を納めることで環境インフラの整備にも貢献しています。

 このように、極東開発工業さんはお客様、環境を1番に考え我々の生活の質が向上するように動かれている企業だと思いました。近年、障害者の雇用やSDGsの達成や持続可能な社会の実現に注力し、日々我々の日常を支えてくれています。

>僕はこの企業訪問でゴミ問題、3Rがいかに大切なものかを知ることができました。今回学んだことを実行し他者へ伝える事が使命だと感じました。

 今日訪問させていただいて学んだことは、身近な生活において、「それは本当に必要か」を考えることが大切ということです。極東開発工業さんでは、部品を注文する際に梱包するためのプラスチック等を必要最低限にするよう伝えたり、廃棄物を燃料にする取り組みをされているということを知りました。

そしてこの話を聞いた後にこのような取り組みの根底には「もったいない」という単純だが、非常に大切な考え方があるのではないかと思いました。最後に話されていた「ビニール袋やストローも元々なくて生きていけたものにもかかわらず、当たり前のように使っている」という言葉によって、自分の生活を見直さなければいけないという責任を感じました。今日学んだことを忘れず生活したいと思います。



>実は、当初希望していた訪問先ではなかったため、最初は少し乗り気ではありませんでした。しかし、実際に行ってみることでしかわからないようなことをたくさん知ることができたので何事にも挑戦するということは大切だと思いました。

>開発をする上でどのようにアイデアを得ているのかと疑問に持ちました。今日、話を聞かせていただいて、自分たちでお客様を訪問したり、国の政策やニュースを見ることにより「今、必要なこと」に合わせて、作る機械の形や機能を考えているのだと学びました。

 また、作るだけでなく環境への取り組みもされています。二酸化炭素の排出削減に向けて太陽光で発電したり、微生物の力でエネルギーを取り出す取り組みをされています。

>今回企業訪問研修に参加し、会社による環境に対する開発や取り組みを知り、改めてゴミ問題について考えるきっかけとなりました。また、普段聞くことのできない企業の方の貴重な話や、SDG sの取り組みなど、2年生から始まる探究にも役に立つ話もたくさん聞けてよかったです。企業訪問研修に参加して、世界の問題についてさらに関心を持つことができ、とてもよい経験になりました。

>今回極東開発工業に企業訪問に行くことができて、とても良かったし勉強になりました。トラックなどの製造、販売をされていて、トラックなどの大きなものは多くの二酸化炭素を排出するイメージがあったので、どのような点で環境に配慮しているのか気になっていました。でも、二酸化炭素を減らしたりする多くの工夫をされていてすごいと思いました。質問にもしっかり分かりやすく答えてくださり、とても良い経験でした。

>実際の企業で行なっている政策や会社の様子を直接伺うことができてとても良かったと思います。また、先方の方々はとても優しく、私たちの質問に対して真摯にご回答くださいました。探究にとても役に立つ内容だったので参加して良かったと思います。

■引率教員から
 会社概要をご紹介いただいた後、事前にお送りした生徒からの質問にていねいに答えていただきました。ごみ問題は社会的にも注目されているので、分野としてとても興味深いと感じています。こちらの企業は、ごみ収集車からごみ焼却プラントまで手広く事業展開されていますので、さまざまな分野の質問に答えていただけました。2年の課題研究『探究』でプラごみについて調べている生徒がいました。その生徒にとって良いつながりができたように思います。

 「三木にごみ処理プラントがあるので見学できますよ。」という提案もいただきました。日常の生活では、「ごみは捨てておしまい。」となりがちです。問題とは思っていても、実情が把握しにくい問題かなと思います。施設を見学することで、分別やリサイクルへの新しいアイデアが生徒から出てくることが期待できると思います。

■企業のご担当からのフィードバック
 この度は、弊社西宮本社までお越しいただきありがとうございました。馴染みの薄い言葉も多い中、こちらの話にしっかりと耳を傾け意見も出していただきました。今回のご訪問で、学生の皆さまが海洋プラスチック問題やAIの活用などの社会課題にしっかりと着眼点を持ち、物事を深く考えられていることがわかりました。

 私たちの生活から切り離すことの出来ない「ごみ」の問題。これを機会に一人でも多くの方の行動が環境や人にとって良いものに変わればと願っております。貴重な機会をいただき、誠にありがとうございました。


2019年11月11日月曜日

秋休み企業訪問研修2019_5.マンダム

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「秋休み企業訪問研修2019」レポート 5. マンダム

■参加生徒のレポート
>マンダム社内には史料室という部屋があり、中の展示物を使いながらまず会社の歴史について説明を受けました。マンダムは何回か会社名が変わっていて、それぞれヒットした商品名からとったそうです。現在は、中国やインドなど海外にも展開しています。GATSBYなどの男性化粧品だけでなく、女性用化粧品も取り扱っている会社です。
 環境問題については、プラスチックを減らすために製品の容器、包装を変えたり、製品の材料を環境に良いものにしたり、など様々なことに取り組んでいるそうです。
 社員同士の関係も良好で、仕事をする時間や服装も自由な会社です。すごく社内の雰囲気が良く、もし私が就職する時はこのような会社に就職したいと思いました。

>2度の危機を乗り越えてここまで会社が成長されていてすごいと思いました。そこにはマンダムの全従業員が意見を言う方法がある、ということなのかなと思いました。一つ一つ丁寧に説明して下さり、マンダムの環境への取り組みの現状を包み隠さず教えて下さり、とても好感が持てる会社だなと思いました。今回お話を聞いて、私の考える幅を広げることができたと思うので行ってよかったです。

>今回、この研修に行って、様々なことを知ることが出来ました。具体的には、CSRについての話を伺った中で、マンダムさんが、消費者のことを「生活者」と表現されていた点に、とても関心を持ちました。そのような点にも、顧客のことを考える気持ちが伝わってきました。
 また、マイクロプラスチックの話にも関心を持ちました。マイクロプラスチックの多くが、自分たちが放ったりしたゴミが海で削れてできていることや、洗顔料のスクラブに含まれていたことを知って、企業の方はそのような点でも、環境に対する改善を図っているんだなと思いました。

>私は、mandomさんの企業訪問に行かせていただきました。まず、企業理念の紹介がありました。「全員参画」という働き方がいいなと思いました。つぎに、史料室で会社が倒産危機に直面してからの復活のお話や、プロジェクションマッピングを使っての海外進出の説明を聞かせていただきました。実際に当時の商品・CMがあり、興味深かったです。
 そして、本題のCSR(Corporate Social Responsibility企業の社会的責任)等の説明に移りました。ここでは、一般論を淡々と説明するのではなく、「この会社では…」という前置きがあってから、会社としてどういった解釈をしているかを説明していただき、関心を深めることができました。とても感銘をうけました。また、1人の方が説明をしている時に、周りの方がフォローをされていた雰囲気がよかったと感じました。この企業訪問に参加して、自分の社会に対する見方に影響が与えられ、よかったと思います。

>今回企業研修に参加し、マンダムさんに訪問させて頂くと知った時、正直どのような企業なのか知りませんでした。訪問するにあたって調べさせて頂くと、化粧品しかも男性用がメインだと知って驚きました。そしてどんな商品があるのか調べてみると、父が使っているルシードや、学校でも見たことのあるギャツビーなどもあって、マンダムという名前は知らなかったけど、私も知っている商品がたくさんありました。
 そして実際訪問させて頂くと、CSR活動に力を入れていらっしゃる事が分かりました。特に環境問題に取り組んでいらっしゃって、商品の包装を最小限にすることや詰め替え商品を増やすことでプラごみを減らすことに力を入れてらっしゃるのがよく分かりました。印象に残ったのは、「企業努力も大切だが、私たち生活者も商品の使い方を考えなければならない」ということです。企業とその商品を使う生活者が関わって地球環境を守っていかなければならないと感じました。マンダムさん、これからも環境に配慮した素晴らしい商品を作って下さい。応援しています!

>私はもともと化粧品の会社に興味があったのでマンダムを希望しました。話を聞いて環境について改めて考えるきっかけになりました。環境を全く犠牲にせずに人間が美しくなったり快適に過ごすのはとても難しいことだと思いました。また商品のパッケージを、捨てる時に地球に優しいように作っても、それを作る過程で地球に優しくなかったりするという話がありました。それを聞いて、私達が商品をリサイクルできるのはその商品を作ってくれる企業側の人たちのおかげだということに気づきました。企業側の人たちがとても大変な苦労を重ねて商品ひとつひとつができていることも知りました。会社の仕組みや社員の方々の繋がりも知れて将来のことを考えるいいきっかけにもなってとても貴重な体験ができました。

今回、秋休み企業訪問2019としてマンダムさんの本社に行って、SDGSやCSRについてのお話を伺いました。マンダムさんは主に化粧品を販売している会社で、「日本で災害が起きた時などに、化粧品で人の命を直接的に救うことはできないが、人の気持ちを救うことはできる」とおっしゃっていたことがとても印象的でした。
 また、マンダムさんは、地球環境のことを考えながら化粧品を生産しています。例えば、洗顔料のスクラブに使用していたマイクロプラスチックビーズに該当する成分を、2017年度に代替原料への変更を完了されたそうです。以前使用していたプラスチックのスクラブは、最終的にマイクロプラスチックになり、海に流れてしまうという問題があったそうで、マイクロプラスチックが国際問題として提起された際に早急に改善したそうです。環境に対する意識がとても高くて、これから日本にもっとマンダムさんのような会社が増えれば、日本の環境に対する意識も変わっていき、SDGsの達成に近づくと思いました。

■引率教員から
 会社の歴史、会社として全員参画を掲げて現在取り組んでいる環境問題を話してくださいました。スローガンはHUMAN to HUMANとのことです。例えば製品の中味はもちろんのこと、パッケージに対してもいかにして二酸化炭素を削減するかを社員全員でアイデアを出し合っているそうです。また世界規模で企業同士が連携することの大切さも教えていただきました。
 環境問題について、私たちは消費者の視点で日々取り組んでいますが、今回企業の立場から貴社が環境保護と利益追求の間でいかに大変な努力をされているのかを垣間見ることができ、多くのことを学ばせていただきました。生徒たちもこの経験を探究活動に様々な形で活かしていくことと思います。

■企業のご担当からのフィードバック

 この度は、弊社の本社までお越し頂き、本当にありがとうございました。

 弊社のCSR活動を語るには、まず、マンダムという会社自体を知って頂くことから始めようと、本社内の史料館を研修の場にして、弊社が現在までどのように歩んできたかを商品やCMを交えながらご説明させていただきました。社史を通して弊社をご理解いただいた上で、「環境への責任と取組み」というテーマについてお話させていただきました。

 2030年、生徒の皆さんは社会人になっている頃でしょう、2050年、皆さんが社会や経済活動を担う世代になって、ご家族に今の皆さんと同じ年頃の子供達がいらっしゃるかもしれません。その時の世界や地球が、今より悪化しているのでなく、今よりもっと良い環境になっているために、将来に向けて「つくる」企業と「つかう」生活者が共に「責任」をもって取り組まなければならないと思います。

 私たちマンダムの取組みは、まだまだ皆さんに胸が張れるものではありませんが、1歩、1歩、着実に、これからも、世界中の生活者が笑い、喜ぶ姿を思い浮かべて仕事に励みたいと思います。このような貴重な機会をいただき、誠にありがとうございました。

(お詫びと訂正:マンダム様からいただいておりましたコメントについて、本校での編集時に誤りがあったため2019/11/19午後に修正・更新しました。)


秋休み企業訪問研修2019_6.大阪ガス


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「秋休み企業訪問研修2019」レポート 6. 大阪ガス
■参加生徒のレポート
今回、NEXT21という実験集合住宅を見学させていただきました。名前しか聞いたことがなかった、エネファームという家庭用燃料電池コージェネシステムの実験や、エネルギーの見える化の検証、電力料金で節電を促せるかという実験などを行なっていました。家庭のエネファームで作った電気を大阪ガスが買い取るというのも、ここで生まれたものだそうです。初めは、ガスや電気などを供給しているというイメージしかない会社だったけれど、それらを使う人の暮らしに密着し、無駄なく使えるエネルギーの利用まで考えているということを知りました。


>ガスと聞けば環境に悪いイメージを持つ人がいるかもしれない。でも大阪ガスでは様々な取り組みがされている。例えばコージェネレーションシステムを取り入れたエネファームだ。コージェネレーションシステムとはコーポレーションとジェネレーション。つまり電力と熱が協力してエネルギーを生み出すことだ。化石燃料のエネルギーが元々100あったとすると発電して利用できる電気はたったの40である。しかしこのエネファームを利⽤することで電気と熱でエネルギーの80ほどを実際に利⽤できるようになるのだ。人々の生活が不便になることも無く効率よくエネルギーを利用できる。また、このシステムを取り入れた企業が増えてきてはいるが、自宅にはまだ少ないため大阪ガスはより多くの人がこのシステムを取り入れたくなるような取り組みがされている。NEXT21という建物で大阪ガスの社員とその家族が実際に大阪ガスの考えた家に住み、意見を交わし、より良い家づくりに取り組んでいる。
>大阪ガスの実験集合住宅では、住まい・住まい方の実験とエネルギーシステムの実験をしています。実際に大阪ガスの社員さんが集合住宅で生活し実験に参加しています。様々なコンセプトの部屋があり画期的な部屋や面白い部屋があったり興味深かったです。屋上には太陽光発電装置や緑が沢山ありました。大阪ガスでは、地球温暖化対策を中心とした環境への取り組みを色々していて学ぶことが多く、とてもいい経験になりました。

>大阪ガスを訪問して感心したことは、地球温暖化について研究するのはもちろんのこと、その対策を実際に試してみたりしていたことです。試したことで、最初は見られなかった問題点、逆に優れていた点が、分かったそうです。また、地球温暖化には、色んな循環があることも知りました。その悪循環を私たちはどのように断ったら良いのかも学ばせてもらい、とても良い経験になりました。
>大阪ガスでは環境に対する問題にガスなどエネルギー面だけでなく暮らしそのものや住居などの点からもアプローチしているということが知れた研修だった。今世間に出ている有名な商品がどのようにして生み出されたのか、改良されてきたのかを学ぶことができた。この研修で大阪ガスのイメージが少し変わった気がする。

>研修前、私は大阪ガスさん=ENE・FARMでした。ですが、この研修を通して実験住宅を訪れてみて、住まいのカタチそのものをデザインしていることがわかりました。そして、それは環境はもちろん、人の関わりまで大切に考えられていました。プラスワンルーム等様々な部屋があり、興味深かったです。

>私は最初、この企業訪問にあまり興味がありませんでした。でも、友達と一緒に行くことになったので、少し楽しみになりました。そしていざ当日になって、選んだ企業に行ってみると、自分も大人になったらこんなところで仕事できるのかな、など自分の将来に期待をしました。そのあと、企業についてのプレゼンテーションを聞きました。そして、そのプレゼンテーションのあとに、聞いた内容を実際に自分たちの目で見て体験しました。私はこれがすごく楽しく感じて、今ではもう一回行きたいななんて思ったりもします。だから、私は来年もぜひまた企業訪問に参加したいなと思いました。
■引率教員から
大阪ガスをなぜ選んだかという質問から研修は始まりました。どのようなガスが使われているか、ガスとは何か、環境に良いか悪いか、なぜ悪いと考えたか、二酸化炭素はどのようなプロセスで地球温暖化を引き起こすかなど、生徒は思いもしなかったことを尋ねていただき、考えて答えていた。その後、大阪ガスの取り組みの説明を受け、施設内を見学させていただきました。施設内は社宅のように実際に社員が住みながらさまざまな実験を行うためのもので、家庭のモデルケースごとの画期的な暮らしや、それをつくる設備の紹介をしていただきました。
丁寧に講義をしていただいたので、生徒たちも理解を深めることができていました。また具体的な様子がわかり、施設内見学が特に良かったようです。

■企業のご担当からのフィードバック
今回のテーマの「環境」については、「エネルギー」と深い関係にあることを少しでもご理解いただけたのではないかと思います。「エネルギー」は環境面以外に安定供給や経済性も重要ですし、日々の暮らしとの関わりが深く、多面的に考える必要があります。すべての面で100点満点の解は難しいかもしれません。その中で「環境」を考えるときには、世の中の難しいこととしてではなく、日々の生活や今後社会で活躍されるときの自分ごととしてしっかり認識して、ご自身の考えや行動を具体的に深めていってください。世の中の状況は今後どんどん変わってきます。考え、行動し続けることが大切だと思います。