2019年11月17日日曜日

秋休み企業訪問研修2019_8. 日本電産

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「秋休み企業訪問研修2019」レポート 8. 日本電産
■参加生徒のレポート
>日本電産では仕事と家庭の両立支援として様々な取り組みをしていることが分かった。
結婚、妊娠、育児、介護など色々な理由で働くのが難しい人が働きやすいように、その人に合わせた働き方を提案していく、という考え方がとても良いと思った。

その中でも印象に残っている制度は、時差勤務制度と短時間勤務制度だ。介護や育児で今まで通り働けなくなってしまった人からすれば、自分に合った時間帯などを選択できるため、休職や退職を選ばなくて済むはずだ。また、質問時間で聞くことができなかったカムバック制度について調べてみると、育児や介護を理由に一度辞めてしまった人に対して復職の機会を与えるというものだった。育児休暇制度などを整えている会社は多くても、カムバック制度を採用している会社はあまり聞いたことがなかった。でも、この制度があれば再就職したいという人の勤務先がすぐに見つかるので、保育園に預けやすくなるなどのメリットも生まれてくると思う。
今日学んだ制度は私の探究の中で活かして行きたいと思う。

>説明を受けた後に質疑応答の時間があり、説明の内容と自分の探究の内容を元に質問をしました。自分が知りたかったことをより深く理解できたことの他にも、本やインターネットには少ない、実際に働いている方の意見を聞けたことが今回得た一番大きなことだと感じました。

>日本電産では、2020年の売上高が2兆円であり、2030年には10兆円の売上高を目標としている。今日話をしてもらった方はCSR推進部に所属しておられる。CSRとは企業の社会的責任という意味である。日本電産のCSRは事業による社会貢献、誠実な事業運営、事業外活動による社会貢献の3つを柱としている。その事例として、柔軟な働き方を推進する制度作りがある。日本電産では、在宅勤務、時差勤務、短時間勤務、カムバック制度など、様々な制度を取り入れており、育休後の復帰率も過去7年全て80%を超えている。

現在、課題としている女性管理職比率については、職場作りを工夫することで少しずつではあるが着々と増えてきている。また、男性の低い育休取得率の改善策として、社員の家庭状況をなるべく共有するようにして、育休希望者には上司と面談できる場が設けられているなどの工夫がされている。このように、日本電産では女性・男性ともに働きやすい環境作りが行われており、また、世間においてもこのような取り組みをすることで高い評価を得ている。

>日本電産では男性の割合が多いのにも関わらず、育児休暇制度がとても充実していました。例えば、上司の方と気軽に相談できるスペースがあったり、育児休暇をとった社員のほとんどは復職していました。また、「女性が活躍できるという会社」の称号ももらっていて、女性も働きやすい職場になっています。また、世界各地に沢山の支社をもっていて他国では女性が中心となって管理職についている国も沢山ありました。
>日本電産では、CSR(企業の社会的責任)を果たすための取り組みがなされていました。事業および事業外活動による社会貢献、誠実な事業運営をCSRの軸にしていました。

例えばサプライヤーに対して紛争鉱物に関わっているなどCSR上の問題がないかチェックを行っていたり、仕事と家庭の両立を支援する制度もありました。特に女性の少ない業種であるので女性管理職の比率を増やす目標を持っていたり、育児休業後の復職支援を積極的に行っていたところがダイバーシティ推進に役立っているのが分かりました。

「えるぼし」(女性が活躍している印)に申請しているのは目に見える形で女性活躍推進に取り組んでいるというアピールにもなるのですごくいいなと思いました。また、他国では(管理職が)女性の割合がほとんどの国もあるなど、初めて知ることも多くて勉強になりました。

>初めて日本電産という会社を知って、とても大きくて、みんなの暮らしに役立つ商品を作っているとわかりました。担当者の方の説明は、環境に配慮したり、働き方改善など、よくわかりました。モーターを使うときは調べてみようと思います。

>日本電産は、家電や自動車などのモーターを作っていることで有名です。紛争鉱物と言われるモーター製造に不可欠な原材料に問題のあるものが含まれていないかを確認する仕事については、海外43か国ほどに取引をしている会社があり、正確なデータを入手するために相当な苦労があるそうです。

日本国内では、女性活躍を目指した目標が掲げられています。具体的には、誰もが持続的に働ける職場づくりをするため、2020年までに女性管理職比率を8%に引き上げるという目標です。また、仕事と家庭の両立支援として、在宅勤務や短時間勤務制度が普及してきたそうです。育休に関しても、育児休業復職支援プログラムという制度が充実しています。探究の活動に参考になる実際の現状を知ることができ、良かったです。

>すべてのものに繋がる基礎と言える大切な部品であるモーターを作っている日本電産がなくなったら私たちは生きていけないなと思いました。たくさんの人が働いている日本電産では海外にもたくさんの支社があり、育児制度も充実しており素晴らしい会社でした。

■引率教員から
IR・CSR推進部の方にご案内いただき、創業からの歴史や歴代の製品を見学した後、18階の会議室にて、「CSRとは」から始まり、日本電産におけるCSRの概略を、事例(サプライチェーンへの責任、仕事と家庭の両立支援)に基づき、いろいろと紹介していただきました。

生徒たちは、特に女性の活躍推進や男性の育児休業の取得に向けた企業の取り組みなどに興味をもっているようで、後半の質疑応答で積極的に質問を投げかけていました。

ご説明いただいた方は入社2年目と伺いました。CSR推進部で仕事をする上での心構えや意気込みを交えて熱く語られる姿は、17歳の生徒たちにとって近い未来像(ロールモデル)として映ったのではと思います。

■企業のご担当からのフィードバック

耳慣れない言葉がたくさん出てくるにもかかわらず、熱心に話を聞いていただきありがとうございました。レポートもよくまとまっており、企業が社会的責任を果たすために、様々な取り組みを行っていることを良くご理解いただけたことがわかりました。

特に育児休業制度などの「働きやすい職場づくり」に関する取り組みは、将来皆さんが働く上でも重要なことであり、特に興味を持っていただけたようで嬉しく思います。

紛争鉱物に関しても、身の回りで使われている様々な製品がその問題に関わっていて、私たちの生活に密接に関係しています。こういった、知らないと見えないつながりや課題を学んでいくきっかけとして、今回の企業訪問を活かしていただければ光栄です。