2024年3月28日木曜日

2024.3.16-17. 第9回待兼山会議(国際公共政策コンファレス)に国際文化科2年生3組が参加しました。

 2024年3月16日・17日に行われた大阪大学大学院国際公共政策研究科主催、第9回待兼山会議(国際公共政策コンファレス)に国際文化科2年生3組が参加しました。

この会議は、「私たちの社会を見つめ直してそこに存在する諸課題を自分事として捉え、その打開や解決のための能力と発信力を身に着けると共に、将来の新たな世界を切り拓くリーダーとなる高校生同士で刺激を喚起し、ネットワークを作り出すことを目的に」(募集要項より)2015年から開催されています。

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本校からは開始年度より毎年数組が参加し、生徒はもちろん教員も多くのことを学んできました。

今年度参加した生徒に、後輩に向けたメッセージを書いてもらいました。紹介します。

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◾️渡邉ともかさん

ー 参加の話があったときの気持ち

待兼山会議という全国規模の研究発表会があると知った時、自分たちの研究がそんな大規模の研究発表会に通用するのか自信がなく、私の探究のペアに待兼山会議に参加することを誘おうか悩みました。しかし、参加には申込書と自分たちの2000字以上研究論文の提出が必要で、一次審査を通過できた参加者だけが大阪大学での発表の機会を得られるとのことだったので、もし一次審査に合格できたら堂々と自分たちの1年間の探究の成果を発表しようとペアで話し合い、参加を決めました。

ー 準備の際の苦労や工夫

待兼山会議での発表の準備で苦労したことは、発表原稿やスライドの作成時間を確保することでした。千里フェスタが2月上旬、後期期末テスト、待兼山会議が3月中旬というスケジュールで、千里フェスタの準備から待兼山会議を終えるまでとても忙しかったです。待兼山会議での発表の準備で工夫したことは、発表時間がたくさん与えられていた(千里フェスタの発表時間は7分、待兼山会議の発表時間は20分)ので、具体例や専門用語の説明を発表原稿に組み込むことでした。初めて私たちの探究発表を聞いてくださる方が発表を聞いていて疑問が残らないようにするということを意識して発表準備を行いました。

ー 当日の発表と質疑応答

当日の発表では、大阪大学の教授お二人が審査員を務められており質疑応答の時間は20分あったため、どのような質問を教授のお二人からいただけるのか、そのご質問に自分たちがしっかりお答えすることができるのかとても不安でした。しかし、教授のお二人は発表者が答えやすいように、簡単な言葉を用いて質問してくださったり、難しい言葉を用いた場合はその言葉の意味を説明してくださったりして高校生に寄り添った質問をくださいました。そのため、時々ご質問の回答に悩むこともありましたが、落ち着いてご質問にお答えできたように思います。

ー 得たこと

私は待兼山会議に参加して、他校の高校生の研究発表を聞いて新たな視点を得られたり、他校の高校生への教授の先生方のアドバイスをお聞きして新たな考え方を知ることができたりしたことがとても嬉しかったと同時に、自分たちももっと探究活動を頑張りたいという気持ちにもなり、もっと色々な社会問題に興味を持ってそれぞれに自分の意見を持てるようになりたいと思いました。

ー 後輩へのメッセージ

待兼山会議の当日2日間までは発表準備などで忙しい日々ではありましたが、その忙しさがあっても今回待兼山会議に参加できたことは自分の経験を増やしたり、視野を広げたりするという点でとても有意義なものだったと私は考えているので、もしも参加するか悩んでいる後輩がいたらぜひ参加してほしいです。


◾️二見樹さん

ー 参加の話があったときの気持ち

待兼山会議には1年間かけた研究の発表が千里フェスタだけでは物足りないという思いでペアと勢いで参加することに決めました。

ー 準備の際の苦労や工夫

準備には千里フェスタで既にあらかたできていたのでさほど苦労はしなかったのですが千里フェスタと違い発表の時間は倍近くあり、質疑応答が20分と長く、質疑応答でしっかり答えられるよう発表内容と使用したデータの見直しをして、穴がないようしっかりと準備しました。

ー 当日の発表と質疑応答

当日は審査員が大学の教授が面接のように次から次へと発表者へ質問で圧倒していたり、他県から来た参加者が凄い発表をしていたりと千里フェスタとはまた違う緊張感があって発表はかなり緊張しました。

ー 得たこと

最後の最後まで準備してやりきったという達成感や凄い発表や基調講演を聞いて世界には自分がまだまだ知らないことが広がっていてこれからもっと勉学に励みたいなという意欲を今回の参加を通して再度感じました。緊張しながらも大学の教授に発表を直々に聞いてもらい面接のように質問に答えるという経験は今後もできるかもしれませんが高校生のうちからこのような経験ができるのはとても自分の成長としても大きいと思います。

ー 後輩へのメッセージ

もしハードルが高いなと感じて参加しようか迷っていたら、もちろん準備は必要ですがそれ以上に得られるものがあると思うのでとりあえず応募してみるというのもいいと思います。


◾️村田美優さん

ー 参加の話があったときの気持ち

待兼山会議の他に、過去に2つの探究の発表会に参加していて、正直なところもう探究は十分かなと思う気持ちもあったし、参加するとこれから更に忙しくなることは目に見えていたので、参加するか迷いましたが、参加して本当に良かったと心の底から思いました。

ー 準備の際の苦労や工夫

20分の研究発表と20分の質疑応答という長い発表を今までに経験したことがなく、どれくらいの文量をどれくらいのスピードで話せばいいのか全然分からなかったので、発表する情報の取捨選択がとても難しかったです。

ー 学んだこと

私がこの発表会を通して感じたことは、論理的な話の展開の重要性です。人々を納得させるためには論理的に話を進めることが重要です。ただデータを並べるだけでは主張が明確にならないし、ただ主張するだけでデータがなければ説得力のある研究になりません。なので、データをしっかりと分析して、自分の主張と結びつけて話すことがとても大切なのだと痛感しました。

また、原稿を丸読みするのではなく、聴衆の方を見て、自分の言葉で伝えることで更に説得力が上がると感じました。また、当たり前かもしれませんが、良い質問をするにはまず自分の知識が必要であると感じました。そのためにも、ニュースなどで取り上げられている問題などについて日頃から考え、自分の意見を持っておいたほうが良いとわかりました。そうすることで、物事を多角的にとらえる力がつくのだと思います。私はその場ではただただ他の学生や先生の質疑応答を聞いて感心することしかできませんでした。

基調講演では、外務省に勤めていた方のお話を聞いて、自分の今見ている世界はほんの一部に過ぎないのだと感じました。世界で同じ問題を共有していると言っても、その国々によって立場は様々だし、それによって私達の元に届けられる情報も操られているのだとわかりました。だから、流れてきた情報だけを受け取り、信じ込んでしまうのではなく、それが真であるのか疑いの目を持って見て、自ら情報を得に行かなければ真の情報を知ることはできないのだと思いました。

ー 後輩へのメッセージ

上記のことは私が学んだこと、感じたことの一部です。うまく文章にできなかったですが、待兼山会議は実際に参加してみて初めて得られる学びがもっとたくさんあります。参加するか迷っている方がいれば、是非参加してほしいです。参加して後悔することはないと思います。

そして最後に、自分一人では絶対にここまで探究を頑張れていなかったと思うし、このような素晴らしい経験をすることができなかったと思います。一緒に研究をしてくれて、この会議に参加することを提案してくれたメンバーの二人にはとても感謝しています。待兼山会議を含めたこの探究での活動を忘れず、今後に活かしていきたいと思います。


◾️譲原露葉さん

ー 参加の話があったときの気持ち

待兼山会議についてお話があったとき、全国から志をもった生徒が集まり、それぞれの熱のこもった発表を「高校生だから」という手加減なしに評価していただけると知り、わくわくしました。

ー 準備の際の苦労や工夫は?

こんな機会は滅多にないと思い、たくさんの情報を集めて多角的な視点で研究を進めることを意識して準備をしました。

ー 当日の発表と質疑応答

当日の発表では、その努力を認めてくださったうえで、ひとつの情報を詳しく掘り下げると見えてくるものがあるのではないかという助言をいただき、情報を自分なりに深く分析することがまだまだできていなかったことに気づかされました。質疑応答を繰り返すなかで、自分たちの発表をより深めることができたように感じました。自分の中に今まで頑張ってきたという自信があったため、様々な意見にも心折れることなく、むしろ自分たちの研究が進化していくのを感じ早く研究を進めていきたいと思いました。

他にも、他校の生徒の研究発表や薮中先生による基調講演、阪大の学生方や先生方との交流を通してたくさんの刺激を受けました。他にも、他校の生徒の研究発表や薮中先生による基調講演、阪大の学生方や先生方との交流を通してたくさんの刺激を受けました。

ー 得たこと

私にはまだまだ知らないことがたくさんあるんだなあと気づかされ、新しいことを知る度に胸のときめきを感じました。そして、大学でたくさんのことを学び、研究したいと思いました。そのためにも、今できることを精一杯頑張っていこうと思います。待兼山会議は新たな自分と新たな世界を教えてくれ、忘れられないとても貴重な経験を与えてくれました。