2023年1月22日日曜日

2023.1.21-22. 大阪教育大学WWL 高校生国際会議で国際文化科2年生4組が発表

 2023年1月21-22日の2日間にわたり大阪教育大学WWL 高校生国際会議が開催されました。会場は大阪教育大学天王寺キャンパスでした。

参加校は、大阪教育大学附属高等学校池田校舎・平野校舎のほか、金光学園中学・高等学校、奈良女子大学附属中等教育学校、沖縄県立那覇国際高等学校、韓国 清州外国語学校、そして本校でした。1日目は、分科会に分かれて英語での研究発表とディスカッションがおこなわれました。

本校からは国際文化科2年生の4組8名が「探究」の研究成果をプレゼンテーションしました。発表者とタイトルは、次の通りです。

  • 米田捺希さん、渡邊亜実さん “Make life worth living by make-up therapy” 
  • 藤井藍那さん、山本さくらさん  “How to allow foreign tourists with tattoos to enter Japanese hot springs” 
  • 大橋澄鈴さん、高田真帆さん “How we can reduce food loss and how to help children 15 years old or younger eating alone” 
  • 石橋花音さん、久幾田真依さん “How to hold a swishing party event at our high school” 
また、米田さん、渡邊さん は分科会の司会を務めました。オンラインで行われた事前打ち合わせの指導を受けて質問やテーマの設定など準備を整えて当日に臨んでいました。質疑応答の進行やディスカッションのホスト役は大変だったと思いますが、自信につながる経験だと考えています。



2023年1月7日土曜日

2023.1.6. 「国連勤務経験者の卒業生と語る会」を開催しました。

 

2023年1月6日(金)、本校の卒業生で元国連職員の沼田隆一さんをお招きし、国連・国際協力・グローバルな職場や交渉で必要となるスキル等についてお話しいただきました。講演会という形式ではなく、希望者対象に座談会のような形で実施しました。生徒・教員合わせて約20名が参加しました。

校長からの挨拶に続き、まず生徒から自己紹介と参加を希望した理由を話してもらいました。



その後、沼田さんから自己紹介としてこれまで歩んでこられた経歴をお話しいただきました。

■プロフィール
ぬまた・たかかず 大阪市生まれ。学習院大学卒業。合衆国国際大学MBA取得、博士課程終了。1981年フィラデルフィアの製薬会社に入社。1987年にJPO(外務省国際機関人事センター)試験に合格。国連開発計画(UNDP)に勤務し、パプアニューギニアにてプログラムオフィサーとして働く。1989年にニューヨークに異動し、UNDP内の国連資本開発基金へ。以来20年以上ニューヨークにて発展途上国の開発プロジェクトやPKO活動など、様々なミッションに参加。現在は国際公共調達市場へ日本企業が参入するためのアドヴァイスをする傍ら、大学や大学院で国際機構や多文化のなかでの交渉などを中心に講義を行っている。(この紹介文はhttps://jbpress.ismedia.jp/search/author/沼田%20隆一より引用)

続いて、用意していただいたスライドを使って 、現在世界が直面している課題、SDGsとMDGsグローバルコンパクトといった解決のための取り組みとその進捗がまだ不十分であること、それらを前進させるため世界の人々と連帯して取り組むために必要な基礎となる「多文化間での交渉とそのためのインターパーソナルスキル」について説明していただきました。


インターパーソナルスキルとは、「相手と正確かつ効果的にメッセージを交換しあうだけでなく、相手を観察し,反応やその奥にある動機などを分析して、相手とより良い人間関係を構築して行動するためのスキル」である。その重要な要素には言語の他に、「身体表現・宗教・文化・習慣・価値観・歴史の理解」といった相手に対する理解と「極度のストレス下での感情のコントロール・違いを受け入れる能力・チームプレー」といった自分をコントロールする力があるということを、具体的な例を挙げながら説明していただきました。


その上で、交渉に挑むための一般的な”原則”と異文化間で交渉を行う際の留意点について経験談を中心にお話しいただきました。

そして若者へのメッセージとして最後にあげられたのは、次の内容でした。 
これからの地球を守る諸君へ
"無関心は地球の脅威となる”                                             
いつも心にもっていたいもの:
PASSION
PERSEVERANCE
RESILIENCE
CURIOUSITY
ACTIVE/SPEAK OUT (ゆでガエルの法則)
そして
LOVE
最後に約40分にわたりオープンセッションとして参加者からの質問にお答えいただきました。参加生徒は、国連職員の任期や個人のライフイベントとの両立のしやすさ、仕事に必要な語学力の伸ばし方などについて全員が質問をし、沼田さんから具体的に答えていただきました。


<参加生徒のアンケートから>
■最も印象に残った点は?
・世界が危機から脱出するためには、多文化での交渉が大切ということ。自分が思っているのと全く異なっていた。
・異文化間の交渉で一体感を大事にすることで、進みやすいということ. 
・異文化間で交渉するには気をつけなければいけないことがたくさんあるという点

■グローバルなマインドが向上したと思う点は?
・交渉をするために、その人の情報が必要だと知った点 
・Yesという意味で首を横に振るという文化を知って、文化によって大きな違い があり、もっと知りたいと思った。
・それぞれの国の文化の違いは大きな壁で、細かな対応が必要だという点 

■あなたの進路の選択肢はどのように広がりましたか?
・知らないことを沢山教えていただいた。
・道が決まった訳ではないが、これから進む上でどの道になったとしても使えることだと思った。
・ 国連で働きたいと強く感じた。

■参加して良かったと思う点は?
・自分から動くことが一番重要だということを知れたから、もっとActiveに動こうと思いました。 
・今、進路が定まっていないが、これから海外との交流をもっとして、 文化のちがいをもっと知りたいと思うことができた。
・国連の働きやすさや方針について知れた点。 


<参加教員のアンケートから>
■最も印象に残った点は?
・生徒たちにどういう能力を身につけさせると良いのか 、大変参考になりました。 
インターパソナルスキル

■グローバルなマインドが向上したと思う点は?
・今まで以上に強くグローバルな課題に心を持ち続けなければならないと感じました。
多文化間での交渉に関して学んだ。
・人間って私と違うとあきらめておく。その上でリスペクトすることが重要。これは誰に対しても何に対してもあてはまると考える。 

■生徒に提案できる進路の選択肢はどのように広がりましたか?
・本当にやりたい仕事があるのならば、勇気を持ってとび込んでいけば、夢はかなう。そのためには、事前準備・勉強が大切。 
「世界(海外)で働きたい」というばく然としたイメージを持つ生徒に (国連に限らず)どんなことが大事なのか、示すことができるようになった。 

■参加して良かったと思う点は?
・人生にPASSIONやLOVEを持ち続けよう!ということを再確認できました。
世界と共に生きることの大切さを教員として生徒に伝えていけるようがんばりたいという気持ちを新たにしました。
「国連の仕事」という、イメージできるようで具体はよくわからないことについて一端を伺うことができた。

<この行事は、三菱みらい育成財団からの助成を受けて行いました。>