2017年9月29日金曜日

2017.9.29. 文部科学省による中間評価の結果が公表されました。

このSGHの中間評価は,指定3年目の指定校について,SGH企画評価会議協力者(外部の有識者)による2年目までの研究開発の進捗状況等に関する評価を行い,各指定校が研究開発等の内容を見直す機会とし,事業の効率的な実施を図ることを目的とするものです。

本校は、
講評: 
○課題研究を中心とした教育を学校に根付かせ、生徒の変容などの面で成果をあげており、中間時点での課題の明確化、事業終了後の教育の継承・発展の展望がなされている点が評価できる。
○また、HPに実践記録等を掲載し、実践を公開していること等は、大変進んでいると評価できる。
○しかし、課題研究や成果の検証方法が生徒アンケートに偏っており、アンケート結果はSGHの成果か判断が難しいものもあるため、特に課題研究の取組や成果については、具体的な生徒の探究の姿での提示など今後は改善が必要である。
◾全体評価: 
これまでの努力を継続することによって、研究開発のねらいの達成がおおむね可能と判断されるものの、併せて取組改善の努力も求められる。
との評価を受けました。

今後、高く評価された点を伸ばすと同時に、重点課題を洗い出して4、5年目の計画に反映させることにより、さらに質の高い研究開発となるよう務めてまいります。

▷この評価に向けて3月に提出した本校の報告書(「自己評価票」)は、こちらからご覧いただけます。

▷文部科学省のこの件に関する「おしらせ」のページ(こちら)から今回評価を受けた全ての指定校について講評・全体評価をご覧になれます。



2017年8月26日土曜日

「国連グローバル・コンパクト」の署名団体になりました。

〜未来を見据えて今の学びに取組み、頼もしい地球市民となってくれることを願って〜
 
■国連グローバル・コンパクト(UNGC)は、「各企業・団体が責任ある創造的なリーダーシップを発揮することによって、社会の良き一員として行動し、持続可能な成長を実現するための世界的な枠組み作りに参加する自発的な取り組み」です。

「1999年の世界経済フォーラム(ダボス会議)の席上でコフィー・アナン国連事務総長(当時)が提唱し」、「2000年7月26日にニューヨークの国連本部で正式に発足」しました。

「現在(2015年7月時点)では世界約160カ国で1万3000を超える団体(そのうち企業が約8,300)が署名し」、活動を展開しています。

UNGCに署名する企業・団体は、
<人権の保護>、<不当な労働の排除>、<環境への対応>、<腐敗の防止>に関わる10の原則に賛同し、
その実現に向けて努力を継続することを宣誓、実施、報告します。
>以上引用は、UNGCの日本におけるローカルネットワークGCNJのサイトから。さらに詳しくは、同サイト


■本校は、この10原則への支持を表明するとともに、具体的には次の2点を掲げて10原則に貢献することとしています。

1. 将来における最善の実践を進めるための新時代を築いていく考え抜かれたリーダーシップ養成のために、SDGsに深く関連した地球的課題に関する教育プログラムと授業を生徒に提供すること。
2. 生徒による研究成果を発表・公表することを通して、様々な人々が持続可能性について学ぶ機会を提供すること。

■これまでもGCNJ(グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン)参加企業の協力で、生徒が企業を訪問して社会的責任に関わる取組みについて研修を受けさせていただいたり、教員が勉強会にオブザーバー参加させていただいたりしていました。

今後はさらにこれらの連携を広げ、2017年4月に再度指定を受けたSSH(スーパーサイエンスハイスクール)の取組みにも活かしていきたいと考えています。

【UNGCが支持する10の原則】
<人 権>
  原則1: 人権擁護の支持と尊重
  原則2: 人権侵害への非加担
<労 働>   原則3: 結社の自由と団体交渉権の承認
  原則4: 強制労働の排除
  原則5: 児童労働の実効的な廃止
  原則6: 雇用と職業の差別撤廃
<環 境>
  原則7: 環境問題の予防的アプローチ
  原則8: 環境に対する責任のイニシアティブ
  原則9: 環境にやさしい技術の開発と普及
<腐敗防止>
  原則10: 強要や贈収賄を含むあらゆる形態の腐敗防止の取組み

2017年8月10日木曜日

2017.8.8-10 大阪大学大学院国際公共政策研究科Future Global Leaders' Campに国際文化科2年生7人が参加しました。

このキャンプは、高校生対象の研究合宿です。全国から参加した高校生と混成の班に分かれ、大学の先生方と大学院生・大学生の指導のもと、グローバルな課題について3日間で、現状の把握から解決の提案までの研究を行い、2日目に中間発表、最終日には最終発表を行います。

今年の研究テーマは、「内戦が公式で対等な和平に向かうためには」「日本の貧困を解決する」「中国におけるPM2.5の対策をすすめるには」「パキスタンの女子の識字率を向上させる方法」「日本の食品ロスをなくそう」といった内容でした。

一昨年、昨年に続き、本校からも多くの生徒が参加しました。大学近くのホテルで合宿しながら、知的な特訓を経験してきました。

これまで同様、研究というものの厳しさに触れ、意欲ある他校生に刺激を受け、大学院生・先生方から多くのことを教わった3日間だったことが感想から読み取れます。

本校教員も同時期に行われていた「探究学習指導者セミナー」に参加させていただき、最終発表を参観してきました。発表後のお話の中で、ゼミ生を指導してこの合宿を運営してくださった松繁教授は、理想論の危険性、反対意見や疑念を排除しないことの大切さなどについて語られ、また、発表後の質問という「愛の鞭」に参加した高校生がひるまず答えていたことを評価しておられました。

最終発表の様子と、感想・後輩へのメッセージを紹介します。

<感想・後輩へのメッセージ>
 ・参加する前は、楽しいキャンプになるんだろうと思っていました。しかし、実際参加すると、想像以上にしんどくて、自分たちで問題を考えるという最初のステップから難しかったです。高校での『探究基礎』(課題研究の基礎を学ぶ1年時の科目です)の活動とレベルが全然違って本当に難しかったけど、その分、たくさんのことを学べました。
 また、年齢、住んでいるところも違う新たな仲間が学校外にもできて、本当に充実した合宿でした。たくさんの人に参加してほしいと思います。
3日間の成果を発表します。
・自分のこれまでの研究がいかに甘かったか、論理的でなかったかを痛感しました。今学校で行っている研究も2月の校内発表会までに、もっと論理的にし、仮説検証を繰り返そうと思いました。合宿中、ファシリテーターが各班について下さり、様々な課題解決の方法を示唆していただけたのが良かったです。

・参加していた高校生の多くが意識の高い人々で、その人々の中には、自分なりに国際問題について考えたり、実際に活動したことがある人にも出会うことが出来ました。いつもの高校生活ではあまり出会うことの出来ないような刺激的な出会いを経験することが出来ます!

・国際問題はあまり身近ではないと思いがちですが、実際には身近に関わっていることもよくあると改めて感じました。今、国際問題に興味を持っている人も持っていない人でも、参加する価値は必ずあると思うので、挑戦して参加して下さい。
中間発表からの進歩が評価されていました。
・スライドの作り方などの基本的な事柄から議論の進め方まで、広い分野の新しい知識を得られたので参加して良かったです。また、大阪大学の学生・大学院生・先生がたと接することができ、新鮮でした。

・ハードなスケジュールでしたが、得るものが多く、充実した3日間でした。グループ別にテーマを分けて研究できたことが良かったと思います。

・大学生や大学院生、そして他校の高校生と共に勉強できるという環境はとても貴重で、また、知識量の多い方々と交流できたことはすごく良い経験でした。
 色々な県から来た人と話せたのは楽しく、また、大学院生や先生方からたくさんのアドバイスをいただき、とてもためになりました。有意義な3日間でした。

発表後は、質問をメモし、答えます。

2017年7月7日金曜日

1年生対象 SGH講演会『人々のストーリーを描く〜国際問題の研究者から高校1年生へのメッセージ』を実施しました。

              

講 師  猪口絢子氏(大阪大学大学院 国際公共政策研究科 比較公共政策専攻博士前期課程2年生)
実施日 77() 13:1014:20
ねらい
・「グローバルな企業活動の人権への影響・人権侵害予防のための国際的取り決め」について認識を深める。
・グローバルな課題には研究者という取組み方があることを知り、将来の進路について視野を広げる。
形 態 国際文化科1年生全員(160名)対象に, 4クラス合同視聴覚室実施。
 ・事前指導
1) 6/27国際交流委員会
・国際文化科の生徒が世界により興味を持つための橋渡し役であることを伝える。
・事前と当日の仕事を説明。
2) 6/29LHR
・国際交流委員が「アフリカクイズ」実施。(アフリカに対するイメージを集計後、講師に伝える。)
・当日の流れ:
1)「紛争鉱物入門」(Enough Project日本語字幕付)の映像上映(約5分)
2) 講演(前半は研究の紹介、後半はインタビュー形式)
3) 質疑応答

内 容 
・アフリカ・コンゴにおける紛争鉱物への取組みに関する研究、イギリスの大学院での留学、研究生活(国際会議での交流や現地でのインタビュー調査など)について紹介をしていただいた。
・国際社会が決めたルールが、当事者である現地の人々にとってどのような意味(=「ストーリー」)を持つのか、国連や「欧米・先進国」にとっての意味とどのようなズレがあるのか。研究者として、立場によるズレを常に意識し、当事者にとってのストーリーを描いていきたいとの思いを語って下さった。


皆さんのアフリカに対するイメージは?
メモを取りながら聞いています。 
「構造的暴力」など専門的な話も
ルワンダの町の様子
ルワンダの虐殺についても説明がありました。
質問の時間に入りました。
委員からの質問に続きフロアからの質問

質問が続きます 
メッセージは?:「国際」を考える時には、
西側諸国・先進国を前提としたストーリーになっていないか
気をつける必要がある。

国際交流委員の皆さん、司会進行ご苦労様でした。

参加者アンケートから

Q1. 世界の現状について、知らなかったことで大切だと思うことはどんなことですか。

1.「紛争鉱物」の言葉の意味は今日まで知らなかったのですが、まさか私たちの使っている便利なモノの材料が、鉱物を採る現地の人々を苦しめているとは思いませんでした。また、アフリカ大陸で虐殺があったことは知っていましたが、あんなに大量の人が殺されていたとは思いもしませんでした。
2.紛争鉱物について深いところまで知らなかったし、自分たちの無関心な気持ちから鉱物の原産地の方々を苦しめてしまっていることも初めて知りました。猪口さんの「遠い所だけど、かわいそうで終わらせたくない」という気持ちが大切だなと思いました。
3.初めて深く虐殺ということについて知ることができた。
4.今、アフリカのことでいろいろ政策をたてられているけど、その政策はヨーロッパの人の考えが中心になってしまっていて、現地の人々たちの考えはなかなか反映されていないこと。

Q2. あなたが生きていく上で「勉強になった」と思うことはどんなことですか。

1.猪口さんと同じようなことに興味があるので、猪口さんのように一つのことを研究したいと思った。
2.進路についてまた選択肢が増えた。
3.私は、「国際文化」科で勉強しながら、語学にしかほとんど焦点を合わせていませんでしたが、今回の講演を聞いて、もっと“グローバル”な眼をもって世界中の先進国も途上国も、良い所も悪い所もたくさん学びたいと思いました。
4.世界は、自分が思っている以上に残酷で平和じゃないのだと思いました。アフリカは全体的に、平和じゃないと思っていたけれど、そんなことなかったということ。

Q3. 覚えておきたいと思ったキーワードとその理由は?

・ 植民地構造は、まだなくならないということを覚えておきたい。自分は、ずっと平和で経済が良い国で生活をしているけど、世界の他のところでは、生活できない人もいるということが私は気になる。

取組を終えて
・司会進行やインタビューを国際交流委員が担当したことで他の生徒が触発され、質問が次々と出た。
・直後に取ったアンケートも内容の濃いものが多く集まった。世界や将来について視野を広げるよい経験となったことが読み取れた。

2017年6月22日木曜日

2017.6.20, 22「国際理解」特別授業(1) 「高校生の日常と国際的な課題のつながり」を実施しました。

              

1年生対象 「国際理解」特別授業(1)
「高校生の日常と国際的な課題のつながり 〜チョコレートと児童労働

講 師  松岡秀紀氏(一般財団法人アジア・太平洋人権情報センター特任研究員)
実施日 6月20日(6,7限)、22日(5,6限)
形 態 国際文化科1年生全員(160名)対象に, 「国際理解」の授業で, クラス単位で各1時間
     今年度はグループワークを取り入れるため、図書室で実施した。
ねらい
    ・日本の高校生の日常生活が国際的な課題とつながっていることを知る。
    ・課題の解決のためにNGO・企業・国際的な枠組みによる取組があることを知る。
大きな机でグループワークができるように図書室で実施しました。
今回のテーマは、「チェーン:つながり」。
「このチョコレートを買ったことのある人はいますか?」

箱の裏には児童労働をなくすための取組みの説明が書かれています。
児童労働は、SDGsのどの目標と関連するかグループで話し合っています。


グループで話した結果と、そう考えた理由を発表しています。

受講者の受けとめ
Q.1 あなたが「勉強になった」「そうだったのか」と思ったのはどういう点でしたか?

・自分がバリューチェーンを通して「世界」とつながっていること。自分が見ようとしないと見えない「現実」もあること。

・フェアトレードという言葉は知っていたが、実際何が行われているのかよく知らなかったので、アフリカのカカオ農園で働く子供たちを見て、現実を知れたことが勉強になったと思う。

・児童労働者が、日本の全人口を超えるほどいること。企業の社会的責任の意味が分かったこと。個人と世界は互いに影響を及ぼし合っていることを具体的に理解できたこと。

・私たちがチョコレートを食べるために子どもが働いているのが問題だけど、「チョコレートを買わない=その子たちが幸せ」とは限らないというのがすごく難しい問題だと思った。

・今回の授業で、国連が世界を変えるための17の目標を定めていることを初めて知りました。私は、とても国連などの国際的な活動に興味があるので、今回の授業はすごく楽しかったです。

・どんな進路をえらんでも(NGOとか国連とか直接そういうものじゃなくても)国際的な問題を解決していくための機会があるということ。

Q.2 あなたのこれからの生活に変化が起きるとしたらどんなことでしょうか?

・フェアトレードの商品を買う。ボランティアに参加する。募金に参加する。

・発展途上国で作られている食べ物の原料についてもっと知り、知識を深めていきたいと思う。

・買うだけで寄付できるとか、そういう小さなことからでも、世界の誰かの役に立てることを積極的にしていきたい。

・できるだけCSR活動が盛んな会社の商品を買うよう務める。

・少しでも世界で起きている課題について考えて,できることを積極的に始めようという気持ちになった。

・もっと世界に目を向けて行動できるようになること。

・明日からできることだったら、少しでもニュースを気にするとかだと思う。時間をかけてやることだったら、世界にすこしでも貢献できることを探してやる。

・もっと英語を得意になって、世界に訴えたい。


取組を終えて

・チョコレート菓子やカップ麺など生徒の身近にある製品と、児童労働や環境問題などの国際的な課題とが深く関わっていることを、具体的な事例を挙げて紹介していただいた。また、「1チョコfor1スマイル」の取り組みなど、企業とNGOが連携して国際的な問題に取り組んでいることを紹介していただいた。

・市民セクター・企業セクター・政府セクターという社会構造の視点を提示していただき、生徒の将来に向けた活動の方向性についても示唆を与えていただいた。

・昨年の内容に加えて、SDGsの各目標と今回の話がどう関連するのかについてもワークを通して生徒が考える機会を与えていただけた。

2017年4月29日土曜日

『SGH研究開発実践レポート2016』・『課題研究「探究」2016年度論文集』を公開しました。

『SGH研究開発実践レポート2016』では、昨年度の実践を、写真とアンケート結果とともに紹介しています。
   >こちらからお読みいただけます。

『課題研究「探究」2016年度論文集』では、2年生の課題研究「探究」の各講座から選出された27の論文の全文を掲載しています。
   >こちらからお読みいただけます。










これまでの公開資料は、こちらのページから。

本校の課題研究と専門科目の紹介【日英対訳】を公開しました。

本校の課題研究と専門科目の紹介【日英対訳】を公開しました。

『千里高校国際文化科のカリキュラムの特長ー課題研究と専門科目
 Curriculum features of Senri High School Department of International Culture -Project Research and Specialized Subjects』というタイトルの9ページのPDFです。

興味をお持ちいただいた方は、こちらのリンクからどうぞ。
http://www.osaka-c.ed.jp/senri/sgh/images/unei_kadai-senmon.pdf