2018年8月2日木曜日

2018.8.2. 夏季Glocal Fieldwork研修 3日目を実施しました。

〜日本・大阪(地域社会)における多様性について学び、  国際社会の一員になるには何が必要なのかを感じ・考えよう!〜  


3日目のプログラムは… 

1) 「ダイバーシティーって何だろう?」ワークショップ   
       ①ダイバーシティー・クイズ   
       ②「言葉が分からない」体験   
       ③ロールプレイ「大阪観光に出かけよう!」  
2)「国際社会の一員になるとは?」グループワークでの発表準備  
3) グループ発表  
4) 発表へのフィードバックと講義「グローバルリーダーとは?」  
5) 各グループ毎に学習報告の作成  

でした。   


1) 「ダイバーシティって何だろう?」ワークショップ

①ダイバーシティー・クイズ 

ダイバーシティーに関するYes/Noクイズをしました。「世界では学校は4月から始まる国・地域が多い」「大阪市には外国籍の人口が20%以上の区がある」などの質問に参加者は迷いながらも自分の思う答えの方へ移動していました。  日本には外国にルーツを持つ人がいることを再確認する活動です。

②「言葉が分からない」体験 

「もしも知らない言葉の国で地震が起こったら」というシュミレーションゲームをしました。 言葉が分からない体験を通して、日本にいる日本語があまり分からない人たちに対してどう接すればよいのか、それを考える前提として世の中には多様な人が暮らしていることを想定しなければならないということを体感する活動です。

③ロールプレイ「大阪観光に出かけよう!」

参加者全員はある役割(高校生・留学生・おばあさん・耳の聞えない人・車椅子に乗っている人など)が与えられます。その中からリーダーを決め、大阪の観光プランをグループメンバーと話し合いながら考えました。 車椅子に乗っている人や耳が聞えない人が楽しめそうな場所、食べ物の好みや宗教上の配慮などを考えながら、みんなが楽しめるのはどのような場所だろうかと創意工夫していました。様々な人の立場になって意見を聞き、それをまとめる大変さを体験しました。

2) 3日間をふりかえって  

各グループで「国際社会の一員になるとは?」について、3日間をふりかえって考えました。出された意見は、マグネットシートに書き出していきました。


3) グループ発表「国際社会の一員になるとは?」

・グループの話し合いを通して高校生でさえ自分と意見が違うことを感じた。 
・世界に出るともっと違う。違いを受け入れられることが大切 
・佐藤さんの話を聞いて思った。何事も失敗を恐れずチャレンジすることが大切 
・KISやモスクに行って、知らない事がたくさんあるとわかった。知ることが大切  
...などの意見が出ました。


4) フィードバックと講義「グローバルリーダーとは?」

元国連女性開発基金(現UN Women)職員の三輪敦子さん(ヒューライツ大阪所長)に、国際的なリーダーに求められる資質について、グループ発表へのフィードバックも含めて、ご自身の経験を紹介しながら話していただきました。  
参加者を勇気づけ、元気が出るメッセージをいただくことができました。




主な内容を紹介します。
  • 自己紹介…民間企業に勤めた後、次第に女性問題とアジアの関係に関心を寄せるようになり、英国で「ジェンダーと開発」について学ぶ。様々な場所で人権活動をする。
  • 何に貢献したいか?…マララさんやUN親善大使エマ・ワトソンさんのスピーチを紹介。
  • 日本社会の最大の問題は?…少子高齢化とジェンダー問題(ジェンダーに基づく偏見や不平等などの問題)。男女の格差を示すジェンダーギャップ指数が日本は114位!年々下がってきていることは先進国の中でもひどい結果。
  • 三輪さんの世界への貢献…2018年、”The future is feminist”と題したWomen 7に参加。この会議での成果を日本に広めることが世界への貢献のひとつ。物事を進めるにはリーダーが必要。リーダーは仕事を通じて作られる→誰にでもなれる!リーダーシップを育むには失敗から学ぶ。
  • 21世紀型リーダー…トップダウンではなくボトムアップ。コンセンサス重視。ここにいない人のことを考える。
  • グローカルに考え行動する…何をしたいのか常に考えて行動する。夢がかなわなくても時間はかかっても追い続けて欲しい。
  • 国際的リーダーに求められるもの…好奇心・常に学ぶ心・繊細さ・広い視野・相手の立場に立って展開を見通せる想像力・何をすればいいかを構想できる創造力・それを実現できる調整力

5) グループ毎に学習報告の作成

グループで分担してこの3日間で学んだことをまとめています。このまとめを使って、10月から始まる課題研究「探究基礎」の最初の時間に、今回の経験をクラスで報告します。




▶︎「参加生徒の声」はこちらから。