2017年2月23日木曜日

2017.2.13.第2回SGH運営指導委員会が開かれました。

千里フェスタでの代表発表を見ていただいたあと、校長室で開催されました。

校長あいさつのあと、本校教員SGH委員から、本校のSGH事業の取組状況の報告等を行い、発表についての講評と、課題としてあげた項目について指導助言をいただきました。

1)前回以降の取組
1.    TAによる論文指導(10月、1月)
2.     オーストラリア研修旅行(12月)
3.    アンケート実施(12月)
4.    海外研修(1月)と事前事後指導 2年生12名
5.    来年度体制について協力依頼
6.   「探究」講座内発表、千里フェスタ発表、論文提出、論文集発行
7.    SGH甲子園(3月)5組、大阪大国際公共コンファレンス(4月)1組参加予定
2)前回の会議での指導助言と現状・課題 
3)中間評価にむけて 自己評価票
4)来年度事業計画と所要経費(千里フェスタ土曜実施、実践報告会開催)
5)課題 全校化(分担と教科間連携)・目標の共有・サステナビリティー

今回も経験に基づいた具体的な提案をいただきました。指導助言の内容を要約したものを掲載いたします。

【発表について】
  1.   すぐに提案ではなく、自分に何ができるかを考えたり、市民への呼びかけを行ったりしているのがよい。→他人事でなくす。具体的な行動につなぐ。
  2.   話し方が、スピード・明瞭さの点で、わかりやすい。
  3.   発表されていた研究に関わる事例が地元にたくさんある。子育て支援に学生ボランティアを活用するという提案をしていたが、東淀川で学生ボランティアを活用する取組もすでにある。ぜひ取材に行くとよい。
【全校化について
  4.   そこに行けば「探究」で何が行われているのかがわかる「場所」があることは重要。
  5.   「今こんな手助けが欲しい」と発信して、資源を持っている先生を生徒が巻き込んでいくのがいい。そういうつながりが増えていくと、課題研究で何をやっているのかが全体に見えるようになる。クラブとの調整もスムーズになることが期待できる。
  6.   先生全員が自己紹介を生徒に公開するのも一つの方法だ。大学での専攻や興味をもっていることがわかると、相談にのってもらいやすくなる。意外な趣味を持っていることがわかって、先生同士の相互理解も進む。
  7.   チーム指導を発展させるには、話し合う機会を増やすしかない。30分から1時間じっくり話して情報交換する。これを繰り返すと自ずとビジョンが共有される。SGHはチームビルディングのきっかけだと考えると良い。時間がかかるので大変だが、「誰のためなのか、生徒のためだ」と考えれば動くことを納得してもらえると思う。
  8.   「そう言われれば、こんな生徒の変化があった」といったことを拾い上げることは重要なので、勤務している大学では専攻内の会議を3時間かけてじっくりやっている。また、3ヶ月に一回は、専攻横断談話会をやっている。
【評価について
  9.   個人の自己評価シートがあると良い。それを見て、ここが足りないなと感じた時に相談できる。
10.       勤務している大学では、まず学生が自分で目標を書き、担任が相談に乗り一緒に設定する。そしてその後は、半年ごとに進捗を確認し、助言する。→文字化することで客体化でき、学生と教員が一緒に検討し、斜め上からのアドバイスが言える/聞ける。
11.       学習の歩みの記録を残し、見返すことができるように、クリアファイルを使ってポートフォリオを作る方法も良い。
12.       自己評価と他者評価を組み合わせた「ルーブリックに頼らない」評価を、三国ヶ丘高校は試みている。
13.       「この生徒はこう変わった」ということがわかるストーリー/エピソードも、評価者に対して説得力がある。
14.       アンケートの文章分析(テキストマイニング)という手法もある。
15.       できていないことをきちんと書き出すことで、要因分析をし、対策が立てられる。PDCAを回すためには、重要なことだ。
16.       グローバルリーダーを育てられたかどうかを評価するのは難しいことだが、試案を立てて評価を試みることで見えてくる事がある。評価法を評価するという姿勢で試みてもらいたい。
【サステナビリティーについて
17.       SGHは更新がないことが明らかになった。持続可能になるように、人材育成システムを作って欲しい。指定後を見据えて、学外団体で基金を作っている他県の高校もある。
18.       来年は千里フェスタ「学習成果発表会」を土曜日に開催するのなら、広く同窓生に呼びかけるとよい。卒業生はどんなことをやっているのかに興味があるので来る人も多いだろう。そこで必要な情報を持っている人が見つかるかもしれない。財政面での援助も期待できる。→卒業生とのつながりを活性化して学校の資源として活用する試み「ホームカミングデー」と名付けて行っている大学も多い。